投稿日:2023.10.2
受け口の治療に対してゴムかけは効果があるの?
「受け口の治療を行なっています。ゴム掛けが治療のメニューに追加されましたが本当に効果があるのでしょうか?」
今回は、矯正治療のゴム掛けの効果についてお伝えさせていただきます。
目次
ゴム掛けとは?
ゴム掛けとは、矯正治療の中盤から後半にかけて行う治療方法です。
ゴム掛けは”ワイヤー矯正”や”マウスピース矯正”で併用されています。
直径が3mmから10mm近いものまであり、ゴムの大きさや太さ、力の加わり具合で、矯正力が変わります。ゴムが縮もうとする弾力性を矯正力として効果を求めています。
ゴム掛けが有効だと言われている歯並びには5種類の歯並びに効果があると言われています。
反対咬合
受け口の状態の歯並びに対して、上顎を前に出す力と、下顎を後ろに引く力を働かせます。
交叉咬合
歯の噛み合わせが交叉している部分がある噛み合わせを修正するためにゴム掛けがおこなわれます。
上顎前突
出っ歯の状態の歯並びに対して、下顎を前に出す力と、上顎を後ろに引く力を働かせます。
開咬
奥歯で噛んでお口を閉じても前歯が閉じない状態の歯並びに対して、上下の前歯が噛み合わせるよう、歯を正確な高さまで引っ張り伸ばす力を働かせます。
正中線を合わせる
上下の歯の中央、正中線がお顔の真ん中に来るように合わせるためにもゴム掛けを行い、最終的な微調整を行います。
ゴム掛けは、どこにかけるの?
それぞれの歯並びによって、ゴム掛けを行う歯の位置は変わります。
基本的には、歯の表面に装着したアタッチメントやワイヤーのフック、マウスピースの切れ込みにゴムをかけることが多いです。
ですが、歯と歯同士を固定源にするので、矯正力が確実なものとは言えない場合もあります。
確実に矯正力をかけられる「インプラントアンカー」を使用してゴム掛けを行うと、インプラントアンカーの固定源が顎の骨なので、矯正力は確実と言えます。
ゴム掛けをする具体的な歯の場所や位置については、歯並びの特徴によりけりで大きく変わります。
「受け口」の場合には、上顎の第一大臼歯と言って、前から数えて6番目の歯と、下顎の犬歯と言って前から数えて3番目の歯にゴムをかけます。
ゴムが縮もうとする引っ張る力で矯正力がかかりますので、お食事をする時、歯磨きをする時以外は長時間装着することをお願いしています。
ゴムかけしないとどうなるの?
ゴム掛けをしないと、どうなってしまうのでしょうか?
矯正期間が長引く
ゴム掛けは、とても地味な作業のように思えるかもしれませんが、実はとても効果が期待できる治療のうちの一つです。ですが、患者様の協力が必要なためにゴム掛けを熱心に行なっていた患者様と、ゴム掛けを忘れてしまう患者様には矯正治療の仕上がりに大きな差が生じます。
ゴム掛けをサボることで、矯正期間が長引いてしまいます。
矯正治療が降り出しに戻る恐れも?
ゴム掛けをしなかった、できなかったという患者様で、矯正治療に後戻りが見られる方もいらっしゃいます。残念ながら、矯正治療の計画通りに進まず後戻りが発生してしまうと、再度治療計画を練り直さなければならない可能性もあります。
いかがでしたか?ゴム掛けについて詳しく解説させていただきました。地味なようでとても大事な工程ということがご理解いただけたのではないかと思います。矯正治療に関して、少しでも気になることがございましたら、ぜひ当院へご相談ください。
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