投稿日:2022.12.10
【矯正治療をお得にできる?!】医療費控除って??
こんにちは。池袋駅前歯科・矯正歯科です。
医療費は必要なものですが、積み重なると結構な額になりますよね。
特にご家族のいらっしゃる方や、歯列矯正などの自由診療をする場合は尚更です。
皆様は『医療費控除』という制度を活用されたことはありますか?
「聞いたことはあるけれど、よくわからなかったり難しそうなイメージがあって実際に利用したことはない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
とはいえ、せっかく活用できる制度があるのですから、対象となる方にはぜひ利用していただけたらと思います。
今回は、医療費控除についてご説明していきます。
「歯列矯正をしたいけれど費用面で踏み出せない…」という方は、ぜひご覧くださいね。
目次
医療費控除とは
医療費控除とは、1年間の医療費の合計額が一定金額を超えた場合に、確定申告で申請することで所得控除が受けられるという制度のことです。
過去5年間申請可能とされています。
申請の対象となる方は下記の条件に当てはまる場合ですので、該当する方や該当しそうな方は参考にしていただけたらと思います。
医療費控除の対象となる医療費の要件
国税庁のホームページに記載されている、対象となる医療費の要件は以下の通りです。
- ・納税者が自分または生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。
- ・その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること。(未払いの医療費は、現実に支払った年の医療費控除の対象)
また、その年の総所得金額によっても条件が異なります。
・総所得金額が200万円以上の場合
実際に支払った医療費の年間合計金額が10万円以上である
・総所得金額が200万円未満の場合
実際に支払った医療費の年間合計金額が、総所得金額×5%以上である
医療費控除の対象となる金額はいくら?
医療費控除の金額は、以下の計算式により出した金額で、最高で200万円となります。
医療費控除額=(実際に支払った医療費の合計額−①の金額)−②の金額
※①保険金などで補てんされる金額
例えば、生命保険で支給される入院費給付金・健康保険などで支給される高額療養費や家族療養費・出産育児一時金などです。
※②10万円もしくは総所得金額等の5%
参考:タックスアンサー(よくある税の質問)No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm
医療費控除とセルフメディケーション税制の併用はできるの?
セルフメディケーション税制とは、特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例です。
平成29年1月1日から令和8年12月31日までの間に支払った、自分や扶養家族などの特定一般用医薬品等購入費(保険金等により補填される部分の金額を除く)に適用されます。
条件は一定の健康診査や予防接種などを受けていること、また12,000円を超える場合です。
限度額は88,000円となります。
医療費控除との併用はできないため、どちらかを選択して申請することになります。
両者とも対象となる場合には、医療費控除の還付金額と比較してどちらを申請するか検討されると良いでしょう。
医療費控除の対象となる医療費はどこまで?
どこまでが医療費の対象になるのか、詳しくはわからないという方も多いのではないでしょうか。
国税庁のホームページでは、12の項目があげられていますが、ここではそのうちの主な項目をいくつか紹介していきます。
- ①医師や歯科医師の診療や治療を受けて支払ったもの
- ②治療や療養に必要な医薬品の購入費用
- ③あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師による施術に対し治療を目的として支払ったもの
- ④診療を受けるための通院費、医師等の送迎費、医療用器具等の購入代など
この中でも特に判断が難しいのは『交通費』や『医療用器具等の購入代』ではないでしょうか。
それぞれについて解説していきます。
交通費に含まれる範囲
医療機関にかかるための交通費は、基本的に電車やバスなどの公共交通機関のみが対象となります。
ただし、公共交通機関が利用できない場合には、タクシー代も控除の対象になる可能性があります。
また自家用車を用いる際にかかるガソリン代や駐車場料金は、控除の対象にはなりませんのでご注意ください。
医療用器具等の購入代
医師などの診療や治療を受けるために必要な松葉杖や補聴器、義歯や義足、眼鏡などの購入費用は対象となります。
歯列矯正にかかる装置の費用なども同様です。
参考:タックスアンサー(よくある税の質問)No.1122 医療費控除の対象となる医療費
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1122.htm
矯正歯科ではどこまでが医療費控除対象範囲になる?
矯正治療をするに当たっては、次のようなものが医療費控除の対象となります。
- ・矯正治療の費用
- ・精密検査にかかる費用
- ・通院にかかった費用(公共交通機関のみ)
申請する時には、これら全ての領収書が必要となります。
通院の度に領収書が発行されるため、場合によっては枚数が多く保管することが大変に感じてしまうこともあるかもしれません。
しかし、原則として領収書の再発行はできませんので、後になって焦ることのないように日頃からしっかりまとめておくように心がけてください。
医療費控除はどうやって計算する?
皆様が一番知りたいことは、恐らくどのくらい控除されるのかや還付金額についてだと思います。
控除額は収入によって変わるため、算出するためには計算式によって求める必要があります。
まずは「年間医療費を算出→医療費控除額を算出→所得税率を確認する」という流れで行うと、計算しやすいでしょう。
1.医療費控除額の計算をする
医療費控除額=(年間医療費−保険金等で補填される額)−10万円または総所得の5%
先に『医療費控除の対象となる金額はいくら?』の項でお話した通り、医療費控除額は年間医療費から保険金等で補填される額を引いた金額(実際に支払った額)から、課税所得に応じて10万円または総所得の5%(課税所得200万円未満)を引いた額になります。
2.所得税率を確認する
所得税率を確認する際には、まず課税所得税を算出する必要があります。
①給与所得控除後の金額−②所得控除の合計=課税所得税
※①②は源泉徴収票を参照
課税所得税を出したら、国税庁によって決められている以下を参考に所得税率を確認しましょう。
参考:タックスアンサー(よくある税の質問)No.2260 所得税の税率
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
3.還付金額を計算する
還付金額は、次の計算式によって求めます。
所得税額−(医療費控除額×所得税率)=還付金額
ただし他に控除を受けている場合には、上記の算出方法とは異なる可能性があります。
そのため実際の還付金額について詳しく知りたい方は、お近くの税務署でご相談されてみてください。
医費控除を活用して歯並びを整えることができます
今回は、歯列矯正にも医療費控除が活用できるというお話でした。
歯並びを整えたいと思っていても、費用面が気になってしまうという方は少なくありません。
既に矯正治療を始めている方はもちろん、これから始めたいと思っている方も、ぜひ申請することを考えてみてください。
池袋駅前歯科・矯正歯科では、歯列矯正をお考えの方や詳しく知りたい方に向けてカウンセリングの機会を設けています。
矯正治療の種類や特徴についてはもちろん、メリット・デメリットに関してもお話することが可能です。
ご希望の方はどうぞ気軽にお問い合わせください。