投稿日:2022.5.21
矯正すると知覚過敏になる?原因と対策のポイントを解説
皆さん、こんにちは、池袋駅前歯科・矯正歯科です。
「矯正を始めて知覚過敏が気になるようになってきた」
「いつまで知覚過敏が続くの?」
冷たいもの・温かいものがキーンとしみて、ストレスになりつつある知覚過敏。
飲食物を摂るのに躊躇して、不安に感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、そもそも知覚過敏とは何かを解説し、矯正中の知覚過敏の原因について紹介します。
矯正中の知覚過敏への対策も詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
知覚過敏とは?
知覚過敏とは、温かい・冷たい飲食物を摂取したときや、歯磨き時に「キーン」と染みる症状のことです。
ちなみに知覚過敏の正式名称は、「象牙質知覚過敏」といいます。
知覚過敏の原因
まずは、そもそもの知覚過敏の原因を解説します。
考えられる原因は、以下の4つです。
- 強いブラッシング圧によるもの
- 歯磨き粉の研磨剤によるもの
- 歯茎の退職によるもの
- 飲食物によるもの
- 歯ぎしりや食いしばりによるもの
強いブラッシング圧によるもの
「しっかり歯磨きしよう!」と思って、強い力でゴシゴシとブラシを当てがちですが、ブラッシング圧が強すぎると危険です。
ブラシを強く当てすぎることで、歯の表面が削れて象牙質が露出して、知覚過敏を引き起こします。
また、硬すぎるブラシも歯と歯ぐきを傷つける恐れがあります。
歯と歯ぐきの状態にもよりますが、一般的に「ふつう~やわらかめ」の歯ブラシがおすすめです。
歯磨き粉の研磨剤によるもの
歯磨き粉の研磨剤によっても、知覚過敏を起こすことがあります。
研磨剤には「歯の着色(ステイン)を落とす」というメリットがある一方で、「エナメル質を削る恐れがある」というデメリットもあります。
知覚過敏の恐れがある場合は、研磨剤が配合されていない歯磨き粉を選ぶとよいでしょう。
歯ぐきの退縮によるもの
歯ぐきは加齢や強いブラッシング圧によって退縮することがあります。
歯ぐきが退縮すると歯根の部分が露出し、冷たいもの・温かいものが歯の中の神経に到達して染みることがあります。
先ほどご説明した強いブラッシング圧によって歯ぐきが下がる恐れもあるため、硬いブラシは使用せず、優しい力で磨くことが大切になります。
飲食物によるもの
飲食物によって知覚過敏になることがあります。
特に以下のような酸性の飲食物は、歯の表面のエナメル質を溶かす傾向にあるため、注意が必要です。
- 柑橘類
- 梅干し
- 酢
- 炭酸飲料
- 果汁飲料
- ワイン
またワインは酸性が特に強く、歯へのダメージが多い傾向にあるため、摂りすぎには要注意です。
歯ぎしりや食いしばりによるもの
歯ぎしりや食いしばりによって知覚過敏が起こることもあります。
寝ている時の歯ぎしりや 日中の食いしばりなどは、歯にとても強い力が加わってしまいます。
歯の表面がすり減ったりヒビが入ってしまったりするため、注意が必要です。
このようにエナメル質が損傷すると、歯の神経に刺激が伝わって知覚過敏の症状が現れます。
矯正中に知覚過敏が起きる原因
ここからは、矯正によって知覚過敏が起きる原因を以下に分けて解説します。
- 歯が移動してすき間ができるため
- IPR(ディスキング)によるもの
- 磨き残しによるもの
歯が移動してすき間ができるため
矯正治療で歯が移動してすき間ができることで、知覚過敏を引き起こすことがあります。
もともと重なっていた歯が並んで、むき出しになった部分が知覚過敏を引き起こすという仕組みです。
また歯が移動すると、歯と歯ぐきのあいだにすき間ができることがあり、そのすき間に刺激が加わって知覚過敏が起きることもあります。
ただし歯が移動することによっての知覚過敏は、一時的なケースが多いです。
IPR(ディスキング)によるもの
IPR(ディスキング)とは、歯の表面を薄く削り、歯が並ぶスペースを作る施術のことです。
このIPRによって、知覚過敏を引き起こすことがあります。
IPRは歯を削るとはいえ、「エナメル質の範囲内でヤスリをかけ研磨する程度」のため、象牙質は露出することはありません。
ただし、IPR処置の刺激によって一時的に冷たいものや温かいものがしみることがあります。
磨き残しによるもの
矯正中の磨き残しによって、知覚過敏が起こることもあります。
矯正装置のブラケットやワイヤー部分は、特に念入りに清掃しないとプラークが残りやすくなります。
プラークは細菌の塊のことで、酸を作る性質があります。
そのため歯のエナメル質が溶けて、知覚過敏を引き起こしたり、虫歯になってしみたりすることがあるのです。
矯正中の知覚過敏への対策のポイント
矯正中に知覚過敏が起きた場合の対策のポイントを解説していきます。
- 正しいブラッシングを行う
- 矯正装置周りの細かい部分は補助用具を使用する
- 知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
- 歯科医院で知覚過敏のお薬を塗ってもらう
正しいブラッシングを行う
矯正中の知覚過敏への対策の一つ目が、正しいブラッシングを行うことです。
「磨き残しのないように!」と力を入れすぎて磨くと、歯を傷つけてしまい知覚過敏になる恐れがあります。
また、ブラッシング圧が強すぎると逆に汚れが残り、冷たいものや温かいものが染みることもあります。
正しいブラッシングのコツは、「優しい力で一本一本ずつ細かくブラシを当てること」です。
歯ブラシをギュッと握ると力が入りがちになるので、鉛筆やペンを握るように歯ブラシを持ちましょう。
そして歯の面にぴったりと食い込ませるように歯ブラシを当て、電動ブラシのように振動させながら磨いてください。
また矯正用の歯ブラシにも様々なアイテムがラインナップされています。
歯科衛生士さんに相談して歯ブラシを選ぶのもおすすめです。
矯正中の口腔ケアについてはこちら>>>
矯正装置周りの細かい部分は補助用具を使用する
ブラケットやワイヤーなどは、歯ブラシだけだと磨きにくい部分です。
フロスや歯間ブラシなどを使用すると、矯正装置周りの細かい部分も磨きやすくなります。
歯間ブラシは、歯とワイヤーのすき間の清掃に便利です。
歯間ブラシには太さのサイズがあるので、すき間の大きさに合わせて選びましょう。
フロスは、歯と歯のあいだの狭いすき間の清掃に適しています。指巻きタイプとホルダータイプがあり、初心者の方はホルダータイプがよいでしょう。
歯間部や装置周りの清掃を徹底することで、知覚過敏はもちろん、虫歯や歯周病のリスクを減らせます。
知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
知覚過敏用の歯磨き粉を使用するのもおすすめです。
即効性はない傾向にありますが、使用して約1ヶ月ぐらいで効果が感じられることが多いです。
知覚過敏用の歯磨き粉は、歯科医院はもちろん、近年ドラックストアでも知覚過敏用の歯磨き粉は販売されています。
ドラックストアでは気軽に購入できますが、歯科医院だと専門家の立場であなたに合った歯磨き粉を提案してくれます。
歯科医院で知覚過敏のお薬を塗ってもらう
矯正中の知覚過敏が気になる場合、歯科医院で専用のお薬を塗布してもらうのも一つの手です。一般的に矯正中の知覚過敏は一時的な症状であることが多いです。
しかし、知覚過敏用の歯磨き粉を一定期間使用しても良くならなかったり、染みる症状が我慢できない場合は我慢せず歯科医師に相談しましょう。
歯を診てもらって虫歯ではない場合、知覚過敏専用のお薬を塗布してもらえます。
このお薬は一回塗布して効く場合や、数回塗布することで症状が緩和される場合とさまざまです。
歯科医院で診てもらうことで「虫歯による痛みなのか」も確認できるため、症状が気になったら相談してみると良いでしょう。
矯正中の知覚過敏はいつまで続く?
矯正による知覚過敏は、一般的に数日から2週間程度で落ち着くことが多い傾向にあります。
歯が移動して正しい位置に適応すると、歯の神経への刺激が緩和されます。
ただし、症状には個人差があるため、歯科医師と相談しながら、経過を見たり専用の薬を塗布したりなどで対応することが多いです。
万が一、症状が落ち着かないで日常生活にも影響が出るほどの痛みが続く場合は、歯の神経を取る治療を行うことがあります。
歯の神経を取ると、歯の寿命が縮まる恐れがあるため、歯科医師と相談しながら処置を検討することが大切です。
まとめ
矯正中に知覚過敏が起きる原因には、歯の移動によるすき間や、磨き残しなどがあります。
特にワイヤー矯正の場合は、装置の周りに食べ物が詰まりやすくブラッシングしにくいため、時間をかけて清掃を行う必要があります。
しみる症状は基本的に一定の期間が経つと治まります。
ただし、どうしても気になる場合は、知覚過敏用の歯磨き粉を使ったり、クリニックでしみ止めのお薬を塗ってもらったりするなどで対処すると、ある程度で治まるでしょう。
当院でも知覚過敏に効果のある歯磨き粉を販売しています。
気になる方はお気軽にスタッフまでお声がけくださいね。
歯並びでお悩みの方はぜひ当院のカウンセリングでご相談くださいね。
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