投稿日:2023.4.24
口呼吸、かみ合わせを狂わせる原因に!?
普段何気なくしている呼吸ですが、口で呼吸しているか、鼻で呼吸しているかで、健康状態や顔つきまで変わってしまう可能性があります。
口呼吸は、口周りの筋肉のバランスを崩し、歯並びや噛み合わせを狂わせるだけでなく、顔の輪郭まで変えてしまうことがあるのです。
そこで本記事では、口呼吸が及ぼすさまざまな影響と、改善方法について解説します。
目次
そもそも口呼吸ってどんな状態?
口呼吸とは、鼻ではなく主に口から呼吸をする状態で、安静時や睡眠中も口が開いています。
以下の症状に心当たりがある方は、口呼吸かもしれません。
- 口が常に開いている、または半開きになっている
- 唇が乾燥しやすい、ひび割れやすい
- 朝起きた時に喉が渇いている、イガイガする
- いびきをかきやすい
- 口臭が気になる
ただし、運動した際に一時的に口呼吸になるのは自然なことで、問題になるのは習慣的に口呼吸になっている状態です。
知らないと怖い口呼吸が及ぼす影響
普段、呼吸を意識していますか?実は、口で呼吸しているか、鼻で呼吸しているかで歯並びまで変わってしまうかもしれません。
理想的なのは鼻呼吸。なぜなら、口呼吸は口周りの筋肉のバランスを崩し、様々な悪影響を及ぼすからです。
口呼吸が習慣化すると、舌が本来あるべき位置からずれてしまいます。舌は通常、上あごのくぼみに収まっているべきですが、口呼吸では口が開いたままになり、舌が下に落ちてしまうのです。
これが、口周りの筋肉バランスの崩壊を招きます。舌の力が弱まり、相対的に頬の筋肉が強くなることで、歯は内側に押される力にさらされます。その結果、歯が内側に倒れて重なったり、噛み合わせた時に上下の歯の間に隙間ができる「開咬」と呼ばれる状態になったりするのです。
さらに、口呼吸は歯並びだけでなく、全身の健康にも影響を及ぼします。鼻は空気中のほこりや細菌をフィルターする役割を果たしますが、口呼吸ではこのフィルターが機能しないため、異物が直接体内に入りやすくなります。結果として、風邪やアレルギーなどの感染症リスクが高まる可能性があります。
口呼吸で輪郭が変わる?
「口コボ」という言葉をご存知でしょうか?これは、口元が前に突出してふくらんでいる状態を指す言葉です。
出っ歯や顎のバランスの崩れが代表的な例で、前に出た歯を覆うように唇が被さるため、鼻の下が長く見えたりもします。
口ゴボの主な原因は口呼吸です。口呼吸は口が開きやすくなり、唇が前歯を抑えられなくなります。その結果、前歯が飛び出し、口ゴボになりやすくなるのです。ここでも口呼吸が大きく関係しているのです。
実は、顔つきを見るだけで、その人が口呼吸かどうかがわかる場合があります。口呼吸を続けていると、口元の突出だけでなく、頬が垂れ下がったり、二重あごになったりと、わかりやすい顔の変化が現れてきます。恐ろしいですよね。
では、そんな顔つきにならないようにするにはどうしたら良いのでしょうか?以下にその対策をご紹介します。
口呼吸を改善するにはどうしたらいい??
ここでは口呼吸を改善する方法を紹介します。
①あいうべ体操
あいうべ体操は、歯学博士の今井一彰氏が考案した、口周りの筋肉を鍛える簡単な運動です。
口周りの筋肉を鍛え、舌や顎の位置を正しくすることで、口呼吸の改善を促します。やり方は以下の通りです。
- あーと口を大きく開ける
- いーと大きく横に口を広げる
- うーと口を強く前に突き出す
- べーと舌を突き出して下に伸ばす
これらの動作を1セットとし、1日30セット行うのが理想です。ただし、最初から無理をする必要はありません。「気づいた時に数セット行う」という習慣を身につけることが大切です。テレビを見ている時や、家事をしている時など、隙間時間に取り入れてみましょう。
②鼻呼吸テープを使う
鼻呼吸テープは、就寝時に口に貼ることで鼻呼吸を促すアイテムです。口呼吸は、口の中の乾燥を引き起こし、細菌の繁殖を招きやすくなります。その結果、誤嚥性肺炎などの感染症リスクが高まったり、免疫力が低下したりする可能性も。
鼻の粘膜がフィルターとなり、空気中のウイルスや細菌をブロックしてくれるため、感染症予防に効果的です。また、唾液の分泌を促し、口の中を潤すことで「ドライマウス」や「歯周病の悪化」を防ぎます。さらに、「いびき」「口臭」「無呼吸症候群」の改善にも繋がると言われています。
鼻呼吸テープは薬局などでも取り扱っているのでためしてみるのもおすすめです!
※鼻がつまっている時など口呼吸テープをしてしまうと呼吸ができなくなってしまうため注意してください。
③舌の置く位置を意識する
普段、舌はどこに置いていますか?実は、舌の正しい位置は、上顎のザラザラとした部分なんです。意識して舌をこの位置に置いてみましょう。
食事中や会話中はどうでしょう?食べ物を飲み込む時や話す時にも、舌は上顎につけたままにするのが理想です。
舌は筋肉でできています。舌を前に突き出す癖や歯に押し付ける癖があると、歯に力が加わり、歯並びが乱れてしまう原因に。
「若い頃は歯並びが良かったのに、最近ガタガタしてきた…」と感じている方もいるかもしれません。実は、長年の舌の癖が歯並びに影響を与えている可能性があります。
歯列矯正中の方も要注意です。舌の癖があると、矯正の効果が十分に得られないことも。せっかくの矯正が無駄にならないよう、舌の位置には気を配りましょう。
まとめ
呼吸は生命維持に欠かせないものですが、普段から呼吸法を意識する人は少ないのではないでしょうか?しかし、無意識のうちにしている口呼吸が、歯並びの乱れや顔貌の変化に繋がっている可能性があります。
風邪や鼻炎などで鼻が詰まっている時は、口呼吸になってしまうのも無理はありません。しかし、それが慢性化すると、さまざまな問題を引き起こすことも。
もし、慢性的な鼻づまりでお悩みなら、耳鼻咽喉科を受診して適切な治療を受けることをおすすめします。
鼻呼吸を意識するのと同時に舌の置き場所にも注意してみましょう。舌は筋肉なので、トレーニング次第で正しい位置に置くことができます。会話中や食事中、そしてリラックスしている時など、常に舌の位置を意識することで、歯並びや顔貌への悪影響を防ぐことができます。
「歯列矯正を考えている」「今まさに矯正中」という方は、より良い結果を得るために、ぜひ今日から舌のトレーニングを始めてみてください。
「すでに矯正を終えた」「矯正をする予定はない」という方も、今の状態維持や将来的なトラブルを防ぐために舌のトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。
美しい口元を手に入れるためには、高額な費用がかかることもありますが、今日からできる簡単なトレーニングもあります。まずは、できることから始めてみませんか?
より詳しく口呼吸について知りたい方は、こちらのブログ記事も参考にしてください。
→「甘く見ると怖い口呼吸!噛み合わせを狂わせる原因に」
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