投稿日:2023.4.26
歯並びの悪さが身体へもたらす影響
「歯並びが悪いと、身体にどんな影響があるの?」
「虫歯や歯周病になりやすいってホント?」
「肩こりや頭痛も、歯並びと関係があるの?」
皆さんは歯並びがもたらす身体への影響を考えたことはありますか?
歯並びが悪いと、見た目の問題だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
もちろん歯磨きが大変などがわかりやすく上げられますが、そのほかにもたくさんの影響があります。
そこで本記事では、歯並びの悪さが身体にもたらす影響と、歯並びを悪化させる生活習慣について解説します。
目次
歯並びの悪さが身体へもたらす影響とは?
歯列が乱れてしまうと以下のような身体の不調を起こす可能性があります。
①虫歯じゃないのに歯が痛む
噛み合わせがズレると、食べ物を噛んだ時にかかる力「咬合圧」のバランスが崩れてしまいます。その結果、本来、均等にかかるはずの力が一部の歯に集中したり、逆に、全く噛めていない部分も出てきたりするのです。
また、一定の強さの力以上に負担がかかってしまっている歯は、すり減ってしまったり、神経へのダメージを受けやすくなってしまいます。このような状態になると、虫歯になっていなくても歯が痛む原因となります。
②虫歯や歯周病になりやすい
歯並びが悪いと、様々な口腔トラブルのリスクが高まることをご存知ですか?
まず、歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなります。歯ブラシも届きにくくなるため、虫歯や歯周病になりやすい状態です。
また、歯や歯茎に偏った負担をかけることになります。その影響で一部の歯のすり減りが早くなってしまうことも珍しくありません。
歯並びが悪い人は、歯を失うリスクも高くなるという研究データもあります。
当院では、歯並びや噛み合わせに関する様々な情報をブログで発信しています。「虫歯と矯正どっちが先?」や「矯正中に虫歯があったらどうする?」といった記事も掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
③胃腸に負担がかかる
歯並びが悪いと、食べ物をうまく噛み砕くことが難しくなります。すると大きな塊のまま食べ物を飲み込んでしまうため、胃腸に負担がかかり、消化不良を起こしやすくなります。
消化不良になると、食べ物の栄養を十分に吸収することができないため栄養バランスも崩れやすくなります。
せっかく栄養バランスを考えた食事を摂っていても、十分に消化吸収されなければ意味がありません。健康な体と効率的な栄養摂取のためには、歯並びと噛み合わせを整えることが重要です。
④肩こり・頭痛・腰痛
肩こりや頭痛に悩まされている方は多いのではないでしょうか? 実は、その原因が歯並びや噛み合わせにあるかもしれません。
身体はすべての筋肉、筋膜が繋がっていますので、負担がかかることが考えられます。
噛み合わせの悪さから顎の筋肉が緊張すると、その緊張が首や肩の筋肉に伝わり、肩こりを引き起こす可能性があります。
また、首や肩の筋肉の緊張は、頭部の血液循環を悪化させ、頭痛を引き起こす可能性も。
さらに、姿勢が悪くなったり、体のバランスが崩れたりすることで、腰痛に繋がるケースも考えられます。
どのような生活習慣が歯並びに影響しているの?
生まれ持った骨格などでそもそも歯並びが乱れてしまうことがありますが、それ以外にも日常で無意識にしている動作が歯並びの悪化に影響している可能性もあります。
ここでは、日常生活で改善できそうなことをお話していきます。
口呼吸
口呼吸は、歯並びや顔立ちに影響を与える可能性があります。
鼻詰まりやアレルギーなど、一時的に口呼吸になることは誰にでもあるでしょう。しかし、幼少期からの癖になっている方もたくさんいらっしゃいます。
口を閉じる筋肉を使う時間が短くなってしまうため、舌の位置が悪くなることで歯並びが乱れることも。
ちなみにこの場合、歯並びだけでなく顔の見え方も変わってくる場合があります。
指しゃぶり
指をしゃぶる時にかかる力は、前歯を前に押し出す力や、上の歯列を狭める力として働きます。
その結果、出っ歯や開咬(前歯で物を噛めない状態)といった歯並びの乱れを引き起こす可能性が。
特に、4歳以上になっても指しゃぶりを続けていると、歯や顎の骨の成長に大きな影響を与え、歯並びが悪化する可能性が高まると言われています。
頬杖
頬杖に関しては学生時代の授業中などに皆さん経験があるのではないでしょうか?
下顎の位置がずれてしまって、発達を妨げる原因に。
余談ですが、成長の過程で顎をぶつけてしまっていたりすると、大人になるにつれ顎が曲がってしまうなんてこともあります。
気を付けるのは難しいですがそのようなこともありますので、成長期のお子様がいる方は十分注意しましょう。
舌の癖
舌で歯を前に押したり、前歯で舌を噛んだりする癖のことです。指しゃぶりと同様に歯列の乱れの原因になります。
ちなみに、矯正装置をつけている方でも、舌の癖が強い方は矯正の進行具合が遅れ期間伸びてしまったり矯正後の後戻りの原因になってしまうリスクがあります。
悪い姿勢
歯並びの乱れは、噛み合わせの悪化や顎関節の歪みに繋がります。
すると、頭や首の位置がずれてしまい、体のバランスを保つために背骨や骨盤が歪んでしまうことがあります。
その結果、猫背や反り腰などの不良姿勢になりやすくなるのです。
逆に、猫背などの不良姿勢は、呼吸が浅くなったり顎の位置がずれたりする原因となり、歯並びに悪影響を与える可能性もあります。
爪を噛む癖
子どもにも大人にも見られる癖です。
指しゃぶりと同様に、たとえ力が弱くても慢性的に負荷がかかると、歯並びを乱してしまう場合があります。
実は、これは食事の内容にもかかわってくるのです。子どもの場合、柔らかいものばかり食べていると、顎の骨が十分に発達せず、歯が綺麗に並ぶスペースが足りなくなる可能性があります。すると、歯並びが悪くなり、結果的に爪を噛みやすくなるという悪循環に陥ってしまうことも。
片方の歯ばかりで噛む癖がある
片方の歯だけで噛む癖が身についてしまうと、片側の顎の筋肉が大きくなってしまいます。
そうなってしまうと、口(嚙み合わせ)の左右のバランスが崩れてしまい歯列が乱れてしまうことも。
虫歯治療などで詰め物をした際も注意が必要です。
詰め物の高さが左右で違うとバランスが崩れ、片方の歯に負担が集中しやすくなります。
もし、詰め物に違和感を覚えたら、放置せずに歯科医に相談しましょう。
歯周病・虫歯(乳歯の虫歯)
歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨に起こる病気です。進行すると顎の骨が溶けてしまい、歯の支えを失ってしまいます。
虫歯は、口の中の細菌が糖分を分解する際に発生する酸によって、歯が溶けてしまう病気です。乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄く、虫歯になりやすいのが特徴です。
乳歯の虫歯を放置すると、痛みや腫れを引き起こすだけでなく、早期に抜けてしまうことがあります。
乳歯は永久歯の生える場所を確保する役割も担っているため、虫歯で早く失ってしまうと、永久歯の生え替わりの順番が乱れ、歯並びが悪くなってしまうのです。
上記の8つの中であてはまるものはありましたか?自分のご家族やお子様にこの様な癖がないか一度確認してみてくださいね。
まとめ
噛み合わせが悪いと顎関節症や頭痛、肩こりなどを引き起こすだけでなく、消化不良や呼吸の悪化、さらには姿勢が悪くなるなど、様々な体の不調に繋がる可能性があります。健康な身体と噛み合わせの良い歯並びが大切です。
自分の歯並びが悪くてずっと気になっている、という方は一度カウンセリングで相談していませんか?
当院では、患者様一人ひとりに合った治療プランをご提案いたします。歯並びでお悩みの方は、お気軽にカウンセリングへお越しください。