投稿日:2022.9.16
正しいデンタルフロスの選び方
こんにちは!
池袋駅前歯科・矯正歯科です。
皆さんは正しいデンタルフロスの選び方を知っていますか?
デンタルフロスにもいくつかの種類があるので、どれがいいのか迷いますよね。
もしかすると、『フロスを使ったことがない』という方もいるでしょう。
いまさら恥ずかしくて人に聞けないと思われている方もいるかもしれません。
そんな方のためにも今回はデンタルフロスの知識を身につけ、正しく選べるようにしましょう。
目次
デンタルフロスってなに?
歯と歯の間の汚れを除去する細い糸状の清掃用具をデンタルフロスと言います。
歯と歯の間は歯ブラシが届かず、汚れを取りきることが出来ません。
歯と歯の間の汚れを除去するにはデンタルフロスが必須です。
歯ブラシのみで歯磨きを行なった場合、汚れの除去効果は約58%と言われています。
つまり、どれだけ時間をかけて頑張って磨いても4割は汚れが残ったままなのです。
これにデンタルフロスを併用することで、この数字が約86%になります。
なんと約30%も除去率が上がります。
ほとんどの汚れを自身の歯磨きで除去することができるのがお分かりいただけるかと思います。
アメリカの歯周病学会では「Floss or Die」なんて言葉もあります。
日本語に訳すとフロスをするか、死ぬか、です。少し大袈裟な表現に聞こえたりもしますが、歯周病がもたらす体への健康被害を考えると少しも大袈裟ではありません。
フロスを使用するだけで、あらゆる病気を予防できるので、絶大な効果が期待できます。
定期的なフロスの使用は、口臭予防や虫歯、歯周病予防に重要な役割を果たします。
そのため、毎日のフロスケアは健やかな歯を保つために欠かせません。
デンタルフロスのタイプ別の特性
・ホルダータイプ
ホルダーがついているものは、デンタルフロスを使ったことがない方にとっても使いやすいタイプのものです。ホルダータイはF型とY型の2種類あります。
歯科医院ではY型のものを使用している場合がほとんどです。
理由としては、奥歯に対して使いやすい点が挙げられます。
Y型のタイプであれば頬を無理に引っ張らなくても使用できるため操作性に優れています。
F型のもは基本的に前歯のみの使用が適しています。
・ロールタイプ
使用方法は、適切な長さに糸をカットし指に巻き付けて操作します。
初めて使用する際は難しく感じるかもしれませんが、汚れの除去率が高く、かつ経済的です。
慣れれば、手間を感じずに清掃できます。
また、歯と歯の間だけでなく、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎の境目の溝の中にも糸を届かせるため清掃性が良く、注目されています。
歯並びが重なっていたりしてきちんと並んでいない歯に対しても自身でコントロールできるため、使い勝手が非常に良いです。
・ワックス付き
医療用のワックスでコーティングされているため、滑りやすいのが特徴です。
また、ワックスで糸がまとまっているため被せ物などの適合が悪い場合もワックス付きのフロスの方が、引っかかりにくいです。
デメリットとしては、ワックスでコーティングされているため汚れを絡め取ることができず、清掃面で考えるとノンワックスに劣る点です。
・ノンワックス
唾液に触れると糸が広がり、汚れを絡め取ることができるので、汚れをしっかり取ることが出来ます。
ですが、初めて使用する際は注意が必要です。
滑りがないため強引に歯と歯の間に入れると歯茎を傷つけてしまうリスクがあるため、ある程度扱い方を理解した上で使用しましょう。
・スーパーフロス
少し特殊なタイプのフロスで先が一部硬い芯になっているタイプのものです。ブリッジや矯正器具などがお口の中にある場合は、スーパーフロスを使って清掃します。
芯の部分を歯と歯の間に差し込み、その糸を使って歯の側面を磨くことで通常のデンタルフロスでは使用できない部位へアプローチできます。
デンタルフロスの選び方ガイド
デンタルフロスにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。
選ぶ際には、自分の口の状態や使用感の好みに合ったものを選ぶことが大切です。
・ワックス付き
被せ物が多く入っている方や歯間が窮屈な場合はワックスがついていると滑りやすく使いやすいでしょう。デンタルフロスを使ったことがない、という方にもワックス付きをおすすめします。
使い方や力加減を把握できていない場合、力任せに使用し歯茎を傷めてしまう可能性があるため、扱いやすいワックス付きのものを選ぶといいでしょう。
・ノンワックス
そして、清掃効果を期待するなら、ノンワックスがおすすめです。
唾液に触れると糸が広がり、汚れを絡め取ってくれるのが特徴です。
しかし、ワックスがついていないため力加減や操作方法にコツが必要ですが、慣れてしまえば力強い味方となってくれます。
・ロールタイプ
指に巻きつけて使用するため歯がまっすぐに並んでいないところや詰め物の適合が悪い場合におすすめです。細かい動きができ、操作性に優れているからです。
また、詰め物などの適合が悪くフロスが引っかかってしまった場合、フロスを無理やり引き抜くと詰め物が脱離してしまう恐れがあります。もし引っかかってしまった場合、ロールタイプであれば横から糸を引き抜くことが出来ます。
そして、操作性に富んでいるため糸を最大限歯面に沿わせて操作することができます。
歯周ポケットの中にも糸を入れ込むことによりさらに汚れの除去率を高めることができます。
出先など持ち運びする場合もコンパクトなロールタイプは人気です。
それに加え、コストパフォーマンスにも優れているため経済的な面でも人気のタイプです。
・ホルダータイプ
ホルダータイプは、持ち手がついているため初心者でも使いやすいです。
Y型とF型の2種類あり、おすすめはY型です。
Y型は奥歯へのアプローチに適しているからです。
たとえば、F型で奥歯に使用すると、頬や唇を横に引っ張らないと使用できません。
またロールタイプにチャレンジしてみたけど難しくて使えなかった、という方も無理せずにホルダータイプのものをおすすめします。
デンタルフロスの効果的な使い方
デンタルフロスは毎日の使用が推奨されており、中でも寝る前の使用がおすすめです。
1日の中でも寝ている時が1番細菌が繁殖してしまうので、そのエサであるプラークをできる限り除去する必要があるためです。
歯磨きの順序としては、デンタルフロスをしてから歯ブラシで歯を磨くのが効率良く、かつ清掃効果が最大限に発揮できます。
デンタルフロス後は、除去した食べかすや汚れを吐き出すためしっかりとゆすぐ必要がありますが、歯磨き後は使用した歯磨剤のフッ素をなるべくお口の中にとどめておきたいので、少量の水でゆすぐのが基本です。
この手順が逆になってしまうと、せっかくのフッ素を洗い流してしまいます。
また、デンタルフロス後にフッ素入りの歯磨き粉で磨くことで、歯と歯の間にまでフッ素が行き届いてくれるため、虫歯予防の効果をさらに期待できます。
しかし汚れが残ったままの場合、フッ素が歯面に行き届かないため、効果が半減してしまいます。
まとめ
歯と歯の間の汚れは歯ブラシのみでは困難であり、歯ブラシのみの清掃では6割ほどしか汚れが除去できません。これにデンタルフロスを使用することで汚れの除去率は約30%も上昇します。
口腔内の清掃不良が体全体に及ぼす健康被害を考えるとデンタルフロスを毎日続けることはとても大切であることがわかります。
フロスは色んな種類があるため迷ってしまいますが、自身のお口の中の状態や、ライフスタイル、または目的に合わせて選ぶことが大切です。
自分の口の中の状態などがわからない場合や何を買えばいいか分からない場合は、かかりつけの歯科医師、または歯科衛生士に相談してみましょう。
買ったけど使い方が分からない、特定の部位のみ使いづらい、といった悩みも一度専門医に相談してみることをおすすめします。
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お口の中の状態や環境は人それぞれ異なるため適切な診断、アドバイスを受けることが予防につながります。
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