投稿日:2023.7.24
骨格によって歯並びが変わる?矯正治療が必要なケースとその方法
池袋駅前歯科・矯正歯科でございます。
「歯並びが悪いのは遺伝なのか」「骨格の影響で歯並びが悪くなるのか?」と気になったことはありませんか?
実は、歯並びには骨格や遺伝的な要因が大きく関わっており、歯そのものだけでなく顔や顎の骨の発達も重要な要素です。
もちろん原因が歯や日常の習慣に限局している場合もありますが、ほとんどの場合顎の形や大きさなどの骨格に起因しているケースが多く見られます。
そこで今回は、骨格と歯並びの関係性や、矯正治療が必要なケース、さらにどのような方法で改善できるのかについて詳しく解説します。
目次
骨格と歯並びの関係性
歯並びは、歯そのものの大きさや位置だけでなく、顎の骨格による影響を大きく受けます。
具体的には、上顎と下顎の位置関係や顎の大きさによって噛み合わせや歯並びに大きく関わっています。
遺伝によって引き継がれる骨格的な特徴はもちろん、成長期の姿勢や噛み合わせの癖、さらには呼吸の仕方によっても歯並びに影響が及びます。
骨格の影響で歯並びに問題が出るケースとしては、顎の発達が不十分な場合や、逆に過度に成長してしまう場合が挙げられます。
また、生活習慣によっても骨格に影響が出ることがあります。
例えば、口呼吸やうつ伏せ寝などの癖が習慣になっていると、顎や歯並びに悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
骨格が原因で歯並びが乱れるケース
骨格による歯並びの乱れは「骨格性の不正咬合」とも呼ばれ、遺伝や骨の発達の影響によって引き起こされます。
では、多く見られる骨格性の歯並びの問題について解説していきましょう。
下顎前突(受け口)
下顎が上顎よりも前に出ている「受け口」の状態で、遺伝的な要素が大きく関わっています。
歯科専門用語では「下顎前突」や「反対咬合」と呼びます。
下顎が過度に発達することで上顎との位置関係が崩れ、噛み合わせに影響を与えます。
横顔の美しさを評価する際に「Eライン(エステティックライン)」と呼ばれる基準があります。
これは、横から見たときに鼻先と顎先を結んだラインで、このラインに対して唇が少し内側または線上にあるのが美しい横顔とされています。
Eラインはすべての人に当てはまるわけではありませんが、横顔のバランスを測る際に多く用いられる指標です。
受け口の場合、唇の位置がEラインから大きく内側にずれてしまうことが多く、特に2~4mm以上内側に入っていると、基準から外れて見え、顎が強調されて不自然に見えることがあります。
このように受け口の状態は、見た目に影響するだけでなく、発音がしにくくなったり、噛む力のバランスが崩れたりと機能面にも影響を及ぼすことがあるため、矯正治療が求められることが多いです。
上顎前突(出っ歯)
上顎が下顎よりも前に突き出ている状態で、俗に「出っ歯」とも呼ばれます。
正常な噛み合わせである場合、上の前歯は下の前歯より少し前に出ている程度ですが、出っ歯である場合これがかなり突出してしまっている状態です。
歯科専門用語では「上顎前突」と言い、遺伝的な骨格が影響する場合が多いですが、日常的に行われる指しゃぶりや舌の癖も原因となります。
このような日常の誤った癖により口腔内へ悪影響を及ぼすこともあります。
上顎前突が進むと、噛み合わせの問題だけでなく、口元のバランスが崩れるため、見た目への影響もあります。
さらに、食べ物をきちんと咀嚼することが困難になり、消化の際胃腸に負担をかけてしまう恐れもあります。
顎の発達不足や過成長
顎の発達が不十分である場合、歯が収まるスペースが足りなくなり、歯が重なり合うように並んでしまったり、歯並びのアーチからはみ出すような生え方になることがあります。
また、逆に顎が過成長すると歯と歯の間に隙間ができ、不自然な見た目になりがちです。
こうした顎の成長による歯並びの乱れは、噛み合わせにも影響を与えるため、矯正治療による対策が必要になることがあります。
骨格の影響で矯正が必要な場合の治療方法
骨格が原因で歯並びが乱れている場合の主な矯正治療方法と、骨格が影響する症例への対応について説明します。
部分矯正や全体矯正
軽度の不正咬合や骨格の影響が少ないケースでは、歯並びを整える部分矯正や全体矯正が有効です。
部分矯正は特定の部位の歯並びを整えるのに適しており、前歯の見た目や軽い乱れを改善したい方に向いています。
一方、全体矯正は上下の歯列全体を動かし、噛み合わせを含めた総合的な改善が可能です。
骨格的な問題がある場合でも、重度でない場合は全体矯正で改善することができます。
矯正治療のみで治せるかどうかは検査を行った上での診断が重要になります。
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顎の位置を整える外科手術
骨格が原因で大きなズレがある場合、矯正治療だけでは対応が難しいことがあります。
このような場合には、顎の位置を整える外科的な手術が必要になることがあります。
特に、骨格性の不正咬合で顎の発達に問題がある場合は、手術と矯正治療を組み合わせて理想的な歯並びと噛み合わせを実現します。
この矯正方法を「外科矯正」と言い、矯正治療のみでは治療の改善が見込めない場合に適応されます。
矯正治療がもたらすメリット
骨格の影響で歯並びが乱れている場合、適切な矯正治療を行うことで、さまざまなメリットが得られます。
ただし、治療にあたっては注意すべき点もあります。
見た目の改善
口元にコンプレックスを感じていると、人前で話したり笑ったりすることに抵抗を感じてしまいます。
しかし、矯正治療により歯並びが整うことで口元の印象が大きく変化し、顔全体のバランスを整えることができます。
口元の違和感を解消することで、人前で話したり笑う機会が増え精神面での改善にもアプローチできるでしょう。
さらに、歯並びが整うことで発音もクリアになり改善されることがあります。
歯の位置が変わることにより、口唇や舌の機能が正常に働き、はっきりとした発音がしやすくなることがあります。
噛み合わせの安定
正しい噛み合わせは、食事の際にスムーズに咀嚼できるようになり、胃や腸への負担を軽減します。
このことから、歯を正しい位置に並べることは見た目の改善だけでなく、消化をスムーズにすることも可能であることが分かります。
さらに、噛み合わせが安定することで、顎関節への負担も少なくなり、顎関節症の予防や改善に期待ができる上に、長期的に健康な噛み合わせを保つことができます。
口腔内の健康維持
歯並びが整うと歯ブラシなどの清掃道具が歯に届きやすくなり歯磨きがしやすくなります。
その結果、磨き残しが減るため、虫歯や歯周病の予防効果が高まります。
特に歯が重なっている場合は磨きにくいため、矯正治療で歯を正しい位置に並べることで、口腔内を清潔に保ちやすくなります。
まとめ
骨格と歯並びの関係性は、見た目だけでなく噛み合わせや口腔内、さらには全身の健康にも大きく影響します。
骨格性の不正咬合は、遺伝や成長過程の影響を受けるため、治療には専門的な診断が必要です。
そのため、矯正専門の歯科医院できちんと検査を受ける必要があります。
軽度の歯並びの乱れであれば部分矯正や全体矯正が効果的ですが、骨格に問題がある場合は外科的手術が必要になることもあります。
一般的に、骨格に問題がある場合はこの外科処置と歯列矯正を組み合わせた「外科矯正」が行われることがあります。
自分に合った矯正治療を見つけるためには、まずは矯正専門の歯科医院でカウンセリングを受け、口腔内の状態や治療方法についての理解を深めることが大切です。
骨格が関係する歯並びに悩んでいる方は、早期の診断と適切な対策で、理想的な歯並びと健康な口腔環境を手に入れましょう。
歯並びで気になることがあれば当院にご相談くださいね。
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