投稿日：2022.6.29

精密検査って必要なの？

こんにちは、池袋駅前歯科・矯正歯科です。
皆さんは、矯正治療をスタートするまでにどれくらい期間がかかり、どんな過程を踏む必要があるのかご存じですか？
もし、無料カウンセリングのあとにすぐ矯正を始められると思っている方がいましたら、意外とかかる期間に驚いてしまうかもしれません。
そして、矯正を始めるまでの過程の中には、必ず通る「精密検査」という段階があります。
今回は、矯正治療をスタートするまでの流れ、そして「精密検査」に関して深堀していきます。

矯正スタートまでの流れ

何故無料カウンセリングの後、すぐに矯正治療ができないのでしょうか。
美容クリニックの即日治療メニューと同じような気持ちでご来院される方も時々いらっしゃいますが、実は矯正を始める為には最短3か月かかります。

①無料カウンセリング

口腔内のお写真を撮影した後、口腔内のお悩みや、理想としている仕上がりなどをヒアリングさせて頂き、可能性のある処置方法をご紹介させて頂きます。
この時間で矯正治療に関する不安や疑問も解消し、矯正について前向きに、よりイメージを深めて頂くようにしております。

②精密検査

無料カウンセリングでは、歯列の状態のみから判断する可能性のお話をさせていただきますが、実際の治療方法や仕上がり等詳細については「歯槽骨（歯が立つための骨）」「歯根の状態」「顎位（上下顎の位置関係）」などを精査したうえでどのような動きをかけるかを割り出す必要があります。
この時間では、レントゲン２枚（ＣＴ、ＰＸ）と口腔内のスキャン撮りをしていきます。

③治療計画説明

精密検査から２週間後、治療方法や推奨の装置、リスクをご説明し、シュミレーション映像にて仕上がりをご確認頂きます。
ここでお話させて頂くことが、契約後に実際行われる治療そのものですので、契約前に治療方針から仕上がりまで把握ができるようになっております。

④契約

治療計画をご確認後、ご希望であれば契約となります。
矯正治療に関する同意書、矯正治療費の見積書/契約書に署名を頂きます。

⑤装置発注

契約後、入金が確認でき次第装置発注の手配をかけます。
発注から約2ヶ月で装置が到着します。

⑥矯正治療開始

精密検査を受けてわかること

精密検査を受けることで、歯槽骨の厚み、歯根の状態、その他組織の状態を調べることができる為、以下の情報を割り出すことができます。

・矯正後の仕上がり（完成形）がどうなるか

歯槽骨の厚みがわかることで、何mm動かすことができるのかという点を割り出すことができます。
その情報をもとに、口頭でご説明をさせて頂きますが、口頭のみではイメージがしにくいものですので、シュミレーション映像としてわかりやすく提示しております。
また、治療内容についてしっかりとご納得して頂いた上で矯正治療を開始する為に、「抜歯タイプ」「非抜歯タイプ」等、何パターンか治療計画を提示させて頂いております。
治療方法によって、仕上がりや期間などが大きく変わります。
矯正開始前にご自身で治療内容をご確認頂き、ご納得いただいた治療法で進めていく為、矯正治療開始後の仕上がりイメージの相違を極限まで抑制しております。

・ご自身にあった矯正器具

基本は、患者様のご希望の装置でご契約が可能ですが、歯列や嚙み合わせ、歯の動かし方によってはリスクが一番少ない装置を推奨装置として提案させて頂くことがございます。

・抜歯の有無、抜歯の位置

抜歯の有無や、抜歯部位によって仕上がりが変わる場合は、仕上がりのパターンごとに治療方針をご提示致します。
そうすることで、抜歯の必要性や抜歯部位の意味をしっかりとご理解頂いて矯正治療に臨むことができます。

・治療にかかる期間

総合的な判断の後、おおよその矯正期間をご提示致します。
しかし、歯の動きやすさには個人差がある為、実際の期間は前後する場合がございます。

・矯正治療におけるリスク

矯正治療は医療ですので、少なからずリスクがあります。
精密検査の結果から、可能性のあるリスクをご説明いたします。

精密検査の内容

・口腔内スキャン

当院では、iTero(アイテロ)という機械を導入しております。
こちらで今のお口の中をスキャニングしていきます。
スキャニングすると、ご自身の歯が３Ｄでテータ化され、画面でご自身の歯並びをご覧いただけます。
こちらのデータを使用し、歯の移動量等を組み込んでいきます。

・歯型とり

アルジネートというゴムのような材料で歯型をとります。
法人内に併設している、技工所にてオーダーメイド装置を作成する際に使用します。
※こちらは、ご契約後に取る場合もございます。

・レントゲン撮影

当院では、歯根の状態を確認するパノラマ撮影、顎の骨格や歯の位置関係や歯の角度を3次元で見ることが出来るCT撮影の二種類を撮影していきます。

レントゲンを撮影することで、歯根の長さ、虫歯治療の状態、骨格、上下顎の位置関係などの情報を得ることができます。

精密検査の所要時間は15～30分程度となります。
精密検査費用：￥38,500（税込）

なぜ、精密検査は有料なの？

精密検査の費用は平均額が¥40,000となっています。
たまに精密検査が無料となっているクリニックもありますが、治療計画説明時に費用が発生しています。
この費用をみて矯正を考えなおしたり、カウンセリングばかり何件も回られている方を時々見かけます。

では、なぜ精密検査はこのような費用がかかるのでしょうか。
実は、歯の移動量を割り出して映像化するという工程はとても複雑です。

①精密検査をする
②CT、PXから動かしても骨格や歯根の向き等を全て分析する
③法人内に併設している技工所へ３Ｄデータ作成依頼をかける
④３Dデータに患者様の主訴を反映させながら細かい歯の動きを調整
⑤③、④の工程を何度か繰り返し完成

このように、1~2日で終わるような単純なものではなく、カウンセリングでヒアリングした患者様の主訴を反映しつつどのように動かすことが一番安全で将来的に見ても悪影響がないのか、という点をいろんな視点から考察しながら作成します。
また、この過程は経験豊富な歯科医師でないと満足に行うことができません。
当院でも、裏側矯正認定医を所持している院長が治療計画作成を行っております。

※池袋駅前歯科・矯正歯科の【治療の流れについて】
※池袋駅前歯科・矯正歯科の【デジタル設備について】

カウンセリング後に、ご希望であれば即日検査ができるよう、お時間の確保をしております。
初めてカウンセリングを受けたという方や、心配症の方は何件も回りたいというお気持ちもわかりますが、カウンセリングで知れることには限界があり、そこに患者様が求める答えはありません。
皆さんが抱える悩み「主訴」の答えは精密検査をすることによって明確になります。

まとめ

今回は、精密検査にフォーカスを当ててお話致しました。
矯正治療を考える方の中には、「カウンセリングは無料だから何件か回って、精密検査をするところを決める」と仰る方がいらっしゃいます。
確かに、クリニックとの相性はある為、雰囲気を知る為にはカウンセリングを回ることもいいことだと思います。
しかし、カウンセリングでお話できることは限られております。
患者様が主訴としてあげられる悩みを改善できるかどうか、正確な判断は精密検査をしなくてはわかりません。
また、当院ではカウンセリングの時点でリスクや矯正治療の大変さ、生活の中で妥協しなくてはいけないことなど包み隠さずにお伝えしておりますし、できないことはできないとお話しております。
ですが、「できる、できる」となんでも肯定しかしないカウンセリングを行っているクリニックもあります。
このように、クリニックの方針やカウンセラーの知識量等によって全く話の内容が変わってきます。
カウンセリングのみで判断されてしまいますと、理想の矯正治療、仕上がりと異なる結果になってしまう可能性があります。
じっくり選びたいという方は、何件か精密検査を受けて治療計画を聞いた上で比較することをお勧めいたします。
それだけ、精密検査というのは大事な過程です。
安くはない金額がかかってしまうものではありますが、歯は一生ものです。
一度触ったものは元に戻す事ができません。
その大事な歯を天秤にとって考えて頂ければと思います。

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