投稿日:2025.2.28
歯列矯正をするとほうれい線ができるって本当?原因と対処法とは?
みなさん、こんにちは。
池袋駅前歯科・矯正歯科です。
ほうれい腺は年齢を重ねると濃くなってくるイメージですが、歯列矯正をすると「ほうれい線が目立つようになる」と言われることがあります。
一方で「薄くなった」「変わりなかった」と感じる方もいるので、個人差があるようです。
薄くなれば嬉しいに越したことはないですが、歯列矯正がほうれい線に直接関係することはあるのでしょうか。
せっかく歯並びを綺麗にしてコンプレックスがなくなったのに、ほうれい線が目立ってしまうとコンプレックスに感じてしまいますよね。
今回は歯列矯正によってほうれい線が目立ってしまう原因と対処法を説明していきます。
目次 [hide]
歯列矯正でほうれい線ができるのは本当?
ほうれい線が深くなる原因は、お口周りの皮膚の変化が大きく影響しています。
年齢が若いとコラーゲンやエラスチンが十分にあるので、肌にハリや弾力が保たれています。
しかし年齢を重ねるごとにコラーゲンやエラスチンの老化や減少により、肌に弾力が失われていくので、たるみやほうれい線の原因になってしまいます。
また、皮膚を支えるためには筋肉が必要で、お顔には「表情筋」が重要です。
喋ったり笑ったりするだけでも表情筋が発達しますが、衰えてくると皮膚が垂れてくるのでたるみやほうれい線が目立とやすくなる傾向にあります。
皮膚の変化には脂肪も関係があり、脂肪が増えたり減ったりを繰り返すと皮膚が伸びたり縮んだりするので、ほうれい線が深くなり、全体的にたるんでしまうのです。
主に3つの要因がほうれい線の直接的な原因に繋がるので、歯列矯正が皮膚の変化に直接影響を与えることはないと考えられています。
しかし歯並びが整うことで、口元の皮膚や筋肉、骨格などの変化が生じてほうれい線が濃くなったように感じる可能性はあります。
歯列矯正でほうれい線が目立ってしまう原因
上記でも述べたように大前提として、歯列矯正で行うことは口腔内の治療なので、直接的な原因でほうれい線ができることはありません。
しかし歯列矯正をすることでほうれい線に影響を与える可能性が考えられる原因は、以下のようなことがあります。
1)出っ歯の場合
もともとの歯並びが、前歯が前方に突出している「出っ歯」であれば、治療前と治療後を比較すると、お口周りの皮膚に変化が見られます。
歯列矯正を行うことで前歯が正常な位置に収まります。
それにより盛り上がっていた口元が下がるので、鼻の下辺りの皮膚に張りがなくなり、少したるんだ状態になります。
出っ歯の症状が重ければ重いほど、皮膚の変化は大きくなるので、治療後のたるみがほうれい線を目立たせることに繋がる可能性があります。
気になってしまうとそこばかりが気になってしまい、「たるんだ」「ほうれい線が濃くなった」とマイナスに捉えてしまいます。
しかし実際は、前歯が出ていたおかげで鼻の下の皮膚に張り、ほうれい線が目立ってなかっただけなので、できたわけでも濃くなったわけでもありません。
本来の正しい口元になっただけなのです。
そのように考えて、気にしすぎないようにしましょう。
2)抜歯をした場合
凸凹な歯並びや出っ歯などの歯並びは、顎が小さいので歯列に収まることができず、外側や内側に乱れて生えてきます。
このように歯を綺麗に並べるスペースがない場合には、歯を抜いて物理的にスペースを作る方法があります。
抜歯をしてから歯列矯正をすることで前歯を引っ込めることができるので、口元の突出感が改善します。
口元の突出感は「口ゴボ」と呼ばれる状態で、横から見ると鼻よりも唇の方が前に出ていることが多いです。
しかし治療後は口元の位置が下がり、鼻先と顎先までの直線の「Eライン」の内側に唇が収まると、先程の出っ歯と同様に、鼻の下辺りの皮膚に変化が現れるのでほうれい線が目立ってしまう可能性があります。
3)表情筋の低下
歯列矯正を行うにあたってワイヤー装置やマウスピースを装着する必要が必ずあります。
装置を装着することで口元に違和感が出たり、矯正装置を周囲に見られないようにするために、会話や笑うことに制限をかけてしまう可能性があります。
マウスピースは0.5㎜程度の薄い装置なので目立ちにくく馴染みやすいですが、全体を覆うので人によっては違和感が続き、長期間表情筋が正常に使われないことも考えられます。
歯列矯正の治療期間の平均は2~3年なので、その期間無意識にでも口元に制限をかけ続けていると表情筋が衰えてしまい、ほうれい線やたるみの原因になります。
一方でほうれい線が薄くなったと感じる方もいます。
歯列矯正では歯並びを整えることで、審美性や噛み合わせによる機能性の改善をすることが目的であります。
綺麗な歯並びになることで自信が付き、よく笑うようになったり、表情が豊かになると表情筋が鍛えられるのでリフトアップの効果があります。
また、噛み合わせが悪いと一部だけに負担がかかるので歯や筋肉へのダメージが大きくなり、顎関節症や顔の歪み・ほうれい線などの原因になります。
しかし噛み合わせが整うと、表情筋の緊張や不均衡が解消されるので、表情筋を適切に使うことができます。
バランスよく表情筋を使うことで鍛えられ、結果的にほうれい線が薄くなったり目立たなくなったように感じるのかもしれません。
ほうれい線の対処法
1)表情筋を鍛える
表情筋が衰えると皮膚が重力によって落ちてしまうので、ほうれい線やたるみの原因になってしまいます。
話すことや笑うことは自然と表情筋を使っているので、なるべく人と会話することを楽しんでください。
また、よく噛むことも表情筋を鍛え、脳に刺激を伝えるので、何歳になっても「噛む」ことを意識することは健康にも繋がります。
お口の体操やエクササイズなども表情筋には効果的ですが、お肌が乾燥している状態で行うとシワの原因になるので保湿をしっかり行ったうえで行いましょう。
そして矯正が付いている場合、特にワイヤー矯正は粘膜や舌などが切れたりしやすいので、外傷に注意してください。
2)スキンケア
歯列矯正中は痛みや矯正装置により、やる気が出ない時もあると思いますが、ほうれい線やシワは乾燥によって刻まれやすくなるので、どんな時もスキンケアは大事です。
また、季節問わず紫外線対策は必須です。
紫外線から肌を守る努力が将来に反映されるので、曇りや雨の日でも日焼け止めを塗り、肌の老化を予防してください。
歯列矯正のメンタルに左右されず、しっかり丁寧なスキンケアを行うことで、矯正治療が完了すると自分史上1番のビジュアルになれるでしょう。
まとめ
上記で説明の通り、歯列矯正は歯を正常な位置に動かし、審美性や噛み合わせを整える治療です。
顔の表面にアプローチするわけではないので、ほうれい線に直接影響を与えることはほとんどないので安心して下さい。
ほうれい線はコラーゲンの減少や、皮膚の変化、脂肪の増減を繰り返すことが原因でほうれい線が目立つようになります。
出っ歯や凹凸の状態が重症なほど、治療後の口元の皮膚の変化は大きくなるので、表情筋を鍛えたりご自身にあったスキンケアなどをきちんと行うことが、ほうれい線の予防になります。
年齢とともにコラーゲンや筋肉量の減少など、避けては通れない道はありますが、歯列矯正を行い綺麗な歯並びやバランスのとれた噛み合わせを手に入れていると、若々しい口元を維持することができます。
ほうれい線や顔の歪み・たるみは歯並びからきていることもあるので、気になる方はいつでもお気軽にお問合せください。