投稿日:2024.1.31
受け口のむし歯治療は難しい?
目次
受け口のむし歯治療は難しい?
こんにちは☀
池袋駅前歯科・矯正歯科です♪
本日は受け口とむし歯の関係についてお話します。
受け口とは
受け口とは、本来上の歯が下の歯より前で咬むべき状態であるのに対して、下の歯の方が前で咬んでいる状況を指します。
下の歯が突出して噛み合わせが上下反対になっているので反対咬合(はんたいこうごう)や下顎前突症(かがくぜんとつしょう)などとも呼ばれます。
受け口の特徴的な位置関係は、むし歯治療において特別な注意がなことがあります。
むし歯治療の概要
むし歯は、口の中に存在するむし歯の菌が作る酸が歯のカルシウムを溶かし、やがて穴があいてしまう病気です。
原因菌であるミュータンス菌は、まず歯に付着して歯垢を作り、食べ物に含まれる糖質を使って酸を作ります。
この酸が、エナメル質の内部から歯を溶かし始めます。
自然に治癒することはなく、放置することで歯を失ってしまうケースも少なくありません。
むし歯についての治療方法は、以下のように進行の程度に応じて異なります。
初期むし歯
歯の表面のみが白濁し、実質的な穴がないむし歯は、丁寧なケアによって進行を止めることができるため、積極的な治療は避けて経過観察をするのが一般的です。
通常のセルフケアと共に、歯科医院でフッ素塗布や歯のクリーニングなど予防的な処置を行うと効果的です。
軽度から中等度の虫歯
エナメル質、またはその下にある象牙質にまでむし歯が進行すると、感染した歯質を取り除くためのむし歯治療が必要になります。
一般的に、この段階のむし歯は自覚症状があまりなく、冷たいものや甘いものがたまにしみる程度です。
しかし、むし歯が深くなるにつれ次第に痛みが出やすくなることがあります。
コンポジットレジン
むし歯の感染部位を取り除き、プラスチック(レジン)の詰め物をして歯を修復します。
インレー修復
象牙質にむし歯が進行し、さらに感染範囲が大きい場合、プラスチックでは強度が不足してしまうため、部分的にインレーと呼ばれる銀色の金属が使用されます。
神経まで進行したむし歯
象牙質のさらに下、歯の神経である「歯髄」にまでむし歯が進むと、温かいものが染みることや何もしなくても痛みが出るなど、強い自覚症状が出てきます。
感染した歯髄は取り除く必要があるため、この段階までいくと歯の神経を抜く処置が必要です。
根管治療
歯の中にある感染した神経や、その他の汚染物質を取り除き、消毒と洗浄を数回繰り返します。
その後、歯の内部を充填し、被せ物を装着します。
抜歯
むし歯を放置して歯髄が壊死し、歯が崩壊してしまった場合は保存が困難であるため、抜歯が必要となります。
その後、抜いた歯の代わりとなる補綴物(入れ歯・ブリッジ・インプラント)の治療が必要です。
以上のように、むし歯の治療方法は個々のケースによって異なり、大きさや進行度、歯の状態によってさまざまです。
受け口でむし歯治療が難しくなる?
むし歯治療は、歯の位置によって治療が難しくなることがあります。
そのため受け口にむし歯が発生した場合、以下の理由から通常よりもむし歯の治療が難しくなることがあります。
器具が届きにくい
受け口の場合、下の歯が前方に突出しています。
特に上の奥歯を治療する際には口腔内に挿入する治療器具が、目的の歯に届きにくくなることがあります。
これにより、通常よりも治療がスムーズ進みにくいことで、難度が高くなるのです。
口呼吸や低位舌の常態化
受け口を含み、不正咬合がある方は口呼吸の傾向があります。
むし歯治療の際には、水が出る機械を用いるので鼻呼吸が必要です。
しかし、口呼吸が癖になっていることで鼻での呼吸がうまくできないと治療が難しくなることがあります。
治療の水を誤嚥してしまったり、息苦しくなってしまうことがよくあります。
そのため治療を受ける側の負担が通常よりも多くなってしまいます。
また、口呼吸とともに受け口の方によくみられるのが「低位舌」です。
本来舌の先端は、上顎についている状態が正常です。
しかし低位舌は、舌がだらんと下に垂れさがっています。
低位舌の方は舌の筋力が著しく弱いことが考えられます。
幼少期に低位舌が常態化していると受け口を誘発する原因にもなるのが特徴です。
特に下の歯を治療する際には、むし歯治療の際にも舌が傷つかないように気をつけなければいけません。
噛み合わせのズレ
むし歯になり、根管治療を行なった場合、最終的にすっぽりと歯全体を覆う被せ物が必要になります。
しかし、受け口の場合、全体的に噛み合わせがずれていることがほとんどです。
そのため被せ物を上下の歯が正しく噛み合うようにするための咬合調整が難しくなってしまいます。
対処法はある?
対処法①矯正治療
根本的な対処法として有効なのは、受け口の状態を改善する矯正治療です。
受け口の状態を放置していると、歯並びによっては虫歯や歯周病のリスクが高まることがあります。
また、噛み合わせがずれていることで顎関節や歯列全体に負担がかかってしまいます。
受け口を自力で治すことはできません。
むし歯だけでなく口腔周囲の健康のためにも、矯正治療が最も適切であるといえます。
また、骨が原因により受け口が生じている場合には、外科手術と矯正治療を併用する外科的矯正治療が必要です。
同じ受け口でも、程度や顎の状態によっても治療のアプローチは異なります。
自分に適切な治療方法を知るには、まず矯正歯科でのカウンセリングや精密検査を受けましょう。
対処法②セルフケアの徹底
受け口におけるむし歯と、それに伴う負担を予防するためには、自宅での適切なケアが不可欠です。
歯磨きやフロスの正しい方法を実践し、口腔内の清潔を保つことが重要になります。
しばらく歯科医院を受診していない方は、自分に適したセルフケアのやり方やケア用品を知りましょう。
そのためには一度歯科医師や歯科衛生士による歯磨き指導を受けることをおすすめします。
対処法③定期検診
矯正治療やセルフケア以外にも重要なのは歯科検診です。
むし歯を早期に発見し、治療するためには、定期的な歯科検診が欠かせません。
むし歯のチェックとともにプロによるクリーニングを受けることで、むし歯予防の効果はさらに高まります。
定期的な検診を受けることで、小さな虫歯も早期に発見し、簡単に治療できる可能性が高まります。
かかりつけや通いやすい歯科医院で定期検診を受けましょう。
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