投稿日:2021.10.9
歯科衛生士に対する考えと将来像
はじめまして、歯科衛生士の酒井と申します。
私は医療法人社団渋谷矯正歯科に勤務をして8年目になります。
今回は渋谷矯正歯科での履歴のご紹介と歯科衛生士に対する考えと将来像についてお話をさせていただきます。
渋谷矯正歯科の始まりとデジタル矯正の導入
2013年5月に勤務をした当時は「青山骨董通り矯正歯科」でした。
同じ年の9月に表参道から渋谷に移り「渋谷矯正歯科」に改名をいたしました。
クリニックが移転することは大きな出来事でしたが、それよりも大きな変化がありました。
それは「デジタル矯正」の導入です。
今でこそ、3次元で矯正治療を行うことは当たり前ですが、当時として活気的で未知の世界でした。
例えば、歯型を採るときに従来であれば、アルジネートという歯科材料を使用します。
そのあとに石膏を注入して、石膏模型上で口腔内を再現していきます。
歯型を採る時、石膏を注ぐ時、人による技術の差が生じる事があり、また材料の性質上の誤差がでることもしばしばです。
また材料材料を使用するので消費や廃材処分に関しての課題もあります。
一方3次元の場合は口腔内を光学スキャナで読み込んでいくので、お口の中そのままの状態を再現することが可能です。
石膏模型でワックスアップをしていた時に比べると、PC上で修正ができるので、作業効率が格段にあがります。
また、データとして保存ができるので、保管場所もいりません。
スキャニングのトレーニング
渋谷矯正歯科では口腔内データを分析するのは歯科医師の仕事で、患者様の口腔内のデータを光学スキャナで読み込んでいくのは歯科衛生士の仕事です。
当時、日本ではまだ光学スキャナの実習できる環境が整っていなかったため、2013年12月にデジタル矯正の導入のため、米国で実践トレーニングを受けさせていただきました。
短時間で正確なデータをとるスキルを身につけるには地道な訓練が必要でした。
現在使用している光学スキャナは渋谷矯正歯科で取り入れたものの中で4代目になります。
8年前と比較して、カメラとデータの精度や読み込むスピードが確実に進化しています。
初代のスキャナは患者さんの口腔内データの読み込みには30分はかかっていました。
現在使用しているスキャナだとわずか5~15分で口腔内のデータを採得できます。
時間短縮によって患者様の負担を減らすことが出来ました。
またチェアタイムも大幅に減ったお陰で、予約も取りやすくなり、医院運営にもおおきく貢献しています。
8年の間に光学スキャナは飛躍的に進歩したといえます。
成人矯正歯科学会発表と認定歯科衛生士2級取得
デジタル矯正での歯科衛生士の仕事を知っていただきたいという思いから、2014年5月に「日本成人矯正歯科学会」が大阪で開催されました。
コデンタルスタッフとして「デジタル矯正における歯科衛生士の役割」というテーマで学会発表をさせていただきました。
実際に患者様の口腔内をスキャンしている動画を盛り込み、どのようにデータが読み込まれるかを、見ている方が想像しやすように工夫しました。
歯科衛生士が学会で、デジタル矯正について発表したのは初めてのことではないかと思います。
発表と同時に日本成人矯正歯科学会の認定歯科衛生士を取得することができました。
これを機に歯科衛生士としての仕事が広がり様々の経験をさせていただきました。
それにつきましては、次回また記させていただきます。
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