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投稿日:2022.9.10

アンカースクリューを用いた矯正って?

アンカースクリューと聞いてどのようなイメージをお持ちですか?正直ピンとこない方もいるでしょう。アンンカースクリューは矯正治療で使用される器具の一つで、小さなチタン製のネジのことです。

顎の骨にアンカースクリューを埋め込み、それを支点としてゴムで引っ張り歯を動かします。従来の矯正治療と異なる点は、ピンポイントで動かしたい歯のみに作用する点です。無駄な力を他の歯にかけずに、進めるため負担の軽減や治療期間を短縮することが可能です。

 

アンカースクリューとは?

直径1.6mm〜2mm、長さは6mm程の小さな金属のネジのことです。金属といっても生体親和性の高いチタン製のネジです。チタンは骨折時の接合や人工関節、人工歯根などでも使用され、金属アレルギーの心配は有りません。このネジを歯槽骨と呼ばれる顎の骨に埋め込み、ゴムで引っ張ることで歯を適切な位置に移動させます。特に歯を奥に移動させたい場合などによく用いられます。従来の方法では、ヘッドギアという器具を用いていました。ヘッドギアとは上顎顎外固定装置と呼ばれ、装置を頭に固定して歯を動かす矯正装置のことを指します。このヘッドギアは大きな装置であるのに加えて、最低8時間は装着しないと効果が現れません。取り外し可能な器具で、かつ大きな装置となるとなかなか継続が困難です。しかし、アンカースクリューは非常に小さなネジを使用し、かつ矯正期間中は取り外すことはないため、24時間効果が発揮できます。

 

また、アンカースクリューは別名インプラントアンカーと呼ばれたりもします。インプラントと聞くと、『痛そう』『怖い』といったイメージがあると思いますが、インプラント、いわゆる人工歯根とは別のものです。インプラントアンカーは矯正で使用するものですので、痛みなどはほぼ感じないでしょう。

 

歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正のメリット

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・治療期間が短くできる

これまでの矯正治療では、歯同士を引っ張りながら動かしていくため、対象でない歯も動いてしまい、その調整に時間を要していることがありました。ピンポイントに動かしたい歯のみに力を加えて計画通りに治療を進めることができ、治療期間を短くすることが可能です。

さらに、アンカースクリューを用いることで、そこを支点として引っ張ることができるため、今までは難しいとされていた方向へ歯を動かせるため、早く、そして綺麗に歯を並べるのに適しています。また、装置自体も小さなネジであるのに対して効果は大きいため、矯正装置を簡略化することも可能です。口腔内は繊細であり、矯正治療中は器具が擦れることにより口内炎などの粘膜トラブルも多くみられますが、装置が小さく、かつ少なくなることでそういったリスクが減少することもメリットです。

 

・非抜歯で矯正できる可能性がある

歯を並べるためには、スペースを確保する必要があります。従来の矯正治療ではそのスペース確保のため歯を抜く必要がありました。しかし、アンカースクリューを使うことで、奥の歯を奥側へ移動させてスペースを確保し並べることが容易となりました。健康な歯を抜いてしまうのは、とても勿体無く感じる便宜抜歯です。しかし、アンカースクリューを用いることで、健全な歯を守ることができる場合があります。

 

・ガミースマイルの改善

ガミースマイルとは、笑ったときに歯茎が多く見えてしまう状態のことです。基準として、上の歯茎が3mm以上見えるとガミースマイルと言われます。本来、笑った時歯茎は見えない、もしくは、少し見える状態が正常とされています。この歯茎が見えすぎている場合、改善方法は主に外科処置が必要です。外科処置を避けたい場合はアンカースクリューの使用を検討してみるのもひとつです。
しかし、多くの場合が矯正治療単体では改善が難しい為、粘膜切除術等の別のアプローチも併用していただく事が多いです。

 

手術の痛みは?

『ネジを顎の骨に埋め込む』と聞くと、気になるのは“痛み”でしょう。

結論から言うと、痛みはほぼ感じることはありません。なぜかというと顎の骨は痛みを感じないからです。もちろん歯茎は痛みを感じますから局所麻酔をする必要があります。しかし、歯茎にのみ麻酔が効いていれば良いため、少量の麻酔で十分と言えます。

埋入時間も15分ほどで終了するため、比較的簡単に処置が完了します。埋入後、しばらくの間は違和感が出る可能性がありますが、心配する必要はありません。

術後は、化膿しないために抗生物質、そして痛み止めを処方するので、歯科医師の指示通りに服用してください。

当日は、飲酒や激しい運動、入浴など血行が良くなることは控えていただきます。

 

アンカースクリューの撤去後は、1、2日で歯茎の穴は塞がり、1ヶ月程度で骨も再生するので安心してください。

 

アンカースクリューのトラブル

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・清掃不良による炎症

アンカースクリュー周囲に汚れが付着すると細菌感染を起こして炎症が起きる可能性があります。歯ブラシのみではピンポイントに当てることが難しい場合もありますので、柔らかいタフトブラシや洗口液を併用すると良いでしょう。磨き方のポイントやお手入れの仕方は歯科医師及び歯科衛生士に聞くことをおすすめします。

 

・安定せず、抜ける可能性がある

アンカースクリューは骨との化学的結合を必要としません。理由は、矯正治療が終われば除去する必要があり、一時的な使用のものと考えられているからです。そのため、安定せずに脱落してしまう可能性があります。どんなに熟練した歯科医師でも安定する確率は80〜90%と言われています。もし、脱落してしまった場合は別の部位への再埋入を行います。ぐらついている場合や違和感を感じたら、すぐに歯科医師へ相談しましょう。

 

・歯根が傷つく可能性がある

通常、アンカースクリューは歯を避けて埋入しますが、歯根が曲がっている場合、歯を傷つけてしまうリスクがあります。そうならないためにも、レントゲン写真を撮影し、しっかり精査診断した上で処置に取りかかる必要があります。

 

アンカースクリューを始めるにあたり

 

アンカースクリューは魅力的な点がたくさんありますが、全ての人が適応しているわけではありません。人それぞれ口腔内の状態は違うため、自己判断ではなく専門家に診査診断をきちんとしてもらった上で、適応か否かを見極める必要があります。

納得して矯正治療を進めるために専門家に相談する際、歯並びで悩んでいることや費用、痛みなど心配に思うことはきちんと伝えましょう。

矯正治療は数日で終わる治療ではなく、長期間要する治療ですのでトラブルを避けるためにもきちんと相談することが重要です。

 

まとめ

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従来の矯正治療で得られる治療の限界幅がアンカースクリューを用いることで、かなり広がりました。これまでは難しいとされていた方向へ歯を動かしたり、従来では抜歯が必要であったケースが非抜歯で治療が可能になったりと魅力的な点がたくさんあります。また、他の歯に余計な力をかけないことや、ピンポイントで動かしたい歯にアプローチできるため早く歯を並べることができます。アンカースクリューを併用して矯正治療を進めると、治療期間が短くなるため患者さん自身の負担の軽減につながります。

まずは、自身の口腔内の悩みを明確にし、専門家に診査及び診断をしてもらいましょう。

矯正治療がスタートした後は、口腔内を清潔に保ち感染しないように心がけてください。

定期的に歯科医院を受診し、アンカースクリューの状態や歯の動き方をチェックしてもらうことで、トラブルが起こった際早期に対処できるでしょう。

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