投稿日:2025.12.3
矯正の痛みはいつまで?食事がとりづらい時期の乗り切りる工夫もご紹介!
みなさん、こんにちは。
池袋キュア矯正歯科です。
矯正治療を始めると痛みが出るので、食欲が無くなったり食べられる物がない時期もあるでしょう。
「食事が辛い」「何が食べれるのかわからない。」など、お食事お質問についても多く寄せられます。
今回は矯正期間中の適している食事内容や注意点など説明していきます。
是非参考にしてください。
目次
なぜ矯正を始めると食べづらくなるの?

歯列矯正は矯正装置によって歯に圧力をかけることで、歯の周りの骨(歯槽骨)を溶かしながら歯を動かしていくので、移動する際に炎症が起こります。
矯正治療の開始後や調整後の1週間程度は特に炎症が大きく、痛みや浮いた感覚が出るので力が入らず食事が難しい状態です。
また、装置が粘膜に当たって痛みが出たり、擦れて口内炎ができることもよくあります。
多くの場合、1週間経つと痛みは落ち着いてきますが、強い痛み・長く続く痛み・装置の離脱や口内炎の悪化は早めに相談してください。
◎装置タイプ別の違和感の出やすさ

ワイヤー矯正:ワイヤーとブラケットを固定するので違和感が出やすいです。特に口唇裏や頬側に擦れることや、食べ物が装置に引っかかることがあります。

マウスピース型矯正:個人差はありますがワイヤー矯正よりも痛みが少なく、マウスピースを装着した時の違和感や外傷も少ない傾向にあります。しかし取り外しが可能なので自分で管理する必要があります。1日20時間以上装着しないといけないので、基本的には食事と歯磨き時以外は装着します。水以外の飲食をする時はマウスピースを外し、マウスピースの中は細菌が増殖しやすい環境なので、食後は必ず歯磨きをして再装着しましょう。
慣れるまでの目安と過ごし方

治療中の痛みや装置の違和感に慣れるまで個人差はありますが、大体1~2週間で慣れる方が多いです。
食事が辛い期間になりますが、歯列矯正には栄養バランスが重要です。
歯槽骨の「吸収」と「再生」を繰り返し歯を動かすので、新陳代謝を活発にすると治療期間が短くなる可能性があります。
そのためには栄養のある食事、十分な睡眠、規則正しい生活を送ることを心掛けましょう。
炎症の強い治療開始後や調整後は無理に噛もうとせず、以下のように食形態を下げた食事で栄養を確保することがおすすめです。
・温かいスープ、お味噌汁
・スムージー
・おかゆ
・豆腐・卵料理
などの柔らかい食事で過ごし、装置によって擦れて外傷や口内炎ができた場合は歯科用ワックスを活用します。
装置がよく当たる部分に歯科用ワックスをつけて粘膜を保護することで、痛みが緩和するので応急処置に有効です。
◎外食・学校給食のポイント
1)柔らかく煮込んだ料理や麺類、卵料理などの顎に負担が少ない料理を優先する。
2)噛む回数を減らすために一口サイズに切る。(特にお子様には小さく切る)
3)前歯で噛み切らないように注意する。
矯正中に食べやすい食品/避けたい食品

矯正中の食べ物について分類しているので、是非参考にしてください。
<食べやすい食品>
主食:おかゆ・リゾット・雑炊・うどん・オートミール
タンパク質:茶碗蒸し・豆腐・白身魚・鶏そぼろ・ヨーグルト
野菜:ポタージュ・根菜の煮物・完熟アボカド
間食:プリン・柔らかい果物・ゼリー
痛みが落ち着いてきたり装置に慣れると、少しづつ食べられる物は増えきます。
細かく切るなどの工夫をしながら、バランスの良い食事を取りましょう。
<控えた方がよい食品>
硬い物:ナッツ・せんべい・硬いパンの耳
粘着性の高い物:キャラメル・ガム・お餅・ソフトキャンディ
繊維質:生のセロリ・ごぼう・繊維の強い肉
着色しやすい:コーヒー・カレー・トマトソース系・キムチ・紅茶やルイボスティーなど
※リンゴやとうもろこしなどの丸かじりは避けて、小さく食べやすい大きさに切る。
※えのき、もずく、麺類などはワイヤーに挟まりやすいが、特に糸引きチーズは絡まると除去するのに苦労するので避けた方が良い。
食べ方のコツで“食べづらい”を減らす

矯正中は無理に食べると装置が外れたり破折する原因になるので、無理せず美味しく食事をするために、食べ方と調理のコツが必要になります。
<食べ方のコツ>
・一口サイズに切る
・前歯で噛み切らない
・奥歯でゆっくり噛む
・少しづつ食べる
・食事の途中でこまめに水分補給
・ぬるめ~常温にする
<調理のコツ>
・柔らかくするために煮込み料理にする
・繊維質の野菜や肉、麺類など装置に絡まりやすい物は細かく切る
・柔らかめの食事~普通の固さへ段階を踏んで戻す
歯列矯正中は装置に詰まりやすく、装置の周辺に汚れも付着しやすいので、食後は
- うがい
- 歯間清掃
- ブラッシング
の順番で対策をしましょう。
1週間“やわらかメニュー”例(朝・昼・夜)

治療開始後や調整後の炎症が強い1週間分の食事メニューの例です。
様子を見ながら徐々に“噛む食事”に変えていきます。
DAY1~3:おかゆ・茶碗蒸し・スープ・柔らかい魚など、ほとんど歯と顎を使わないような食事でお腹を満たします。
DAY4~5:少し噛めるようになってきたら、親子丼や煮込みうどんなど、食材を小さく切ってとろみをつけると食べやすいです。
豆腐ハンバーグなどの柔らかい固形物も一口サイズで挑戦してみましょう。
DAY6~7:やわらかご飯+煮物、オムレツ、白身魚のムニエルなど、柔らかい物で主食とたんぱく質、野菜を意識した食事にしていきます。
口腔ケアと装置トラブルの予防

治療中の装置トラブルの予防には、歯磨きと装置の清掃を徹底することと、装置による刺激を軽減すること重要です。
ワイヤー装置の周りには汚れがたまりやすいので、歯ブラシ以外にもタフトブラシや歯間ブラシ・フロスなどの補助用具の使い分けや、歯垢や細菌を効率良く除去できるウォーターフロッサーなどの使用も有効です。
さらにもう一つ意識してほしいのが“歯磨き粉”です。
歯磨き粉のこだわりがある方もいると思いますが、何気なく購入している方も多いでしょう。
意識してほしいポイントは低発泡で研磨剤が無配合か細かい粒子の物を選ぶようにすると、歯や装置に優しいので安心です。
お家での口腔ケアを気を付けていても、ワイヤーが飛び出たり、ブラケットが外れることもあります。
装置のトラブルや口内炎が発生した場合は歯科用ワックスを活用し、痛みが続く場合には、無理せず歯科医院に受診しましょう。
よくある質問(FAQ)

矯正中のよくある質問をご紹介します。
Q:痛みはいつまで続く?
A:多くは数日~1週間で落ち着きます。痛みのピークは2~5日後に多く、その後は徐々に痛みが和らぎますが、強く痛みが続く場合はご連絡ください。
Q:外食はできますが?
A:メニュー選びで外食することは可能です。硬い食べ物は避け、麺類・煮込み・卵料理などやわらかい食べ物を中心に、一口大に切って食べましょう。。
Q:甘い・粘着質な間食は?
A:装置破損や虫歯のリスクが増えます。回数を減らし、早めの清掃を心掛けましょう。
Q:マウスピース矯正中の飲み物は?
A:水が基本です。着色・糖分飲料を飲む場合はマウスピースを外してから飲む必要があります。再装着をする際は口腔内を清潔にしてから装着します。
Q:装置が外れたら?
A:そのまま保管し、医院へご連絡ください。
その他の質問や疑問、お悩みがあればお気軽にご相談ください。
まとめ

みなさん治療開始後や調整後から1~2週間は、歯の周りに炎症が起きて痛みや浮いた感じがするので噛みづらく、食事を取ることが大変な時期になります。
しっかりと栄養バランスの摂れた食生活を送ることが歯の動きを促すことに繋がるので、痛みで食欲がなくてもやわらかい食品の活用や小さく切る、前歯で噛み切らないなど工夫をしながら負担を減らして辛い時期を乗り越えましょう。
痛みが強い場合や長く続く、装置トラブルがある場合は我慢せずに医院へご相談ください。





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