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ブログ

投稿日:2025.10.29

【保存版】矯正ワイヤーが外側に出てきたら?切る基準・手順・来院の目安

みなさん、こんにちは。

池袋キュア矯正歯科です。

 

 

ワイヤー矯正を行っていると歯が移動する過程で、ワイヤーの両端が奥歯の奥から出てくることがよくあります。

 

調整後は問題ないですが、徐々に出てきたワイヤーが頬に当たると痛みがでるので、その際の対処法を説明します。

 

自宅で対処できるケースと受診が必要なケースがあり、その差の判断を明確にするので是非参考にして下さい。

 

 

まずはここを確認|緊急度セルフチェック

矯正 池袋 ハーフリンガル

まずは症状別に適切な対応をまとめたので、以下のリストで確認しましょう。

 

<至急医院に連絡して受診>

☑粘膜からの出血量が多い

☑装置が外れた

☑飲み込む危険性がある

 

<自宅で応急処置+できる限り早めの受診>

☑少し刺さる程度

☑痛みが軽度

 

このように症状のレベルに応じて判断します。

 

 

しかし至急受診したい時でも夜間や休日の時はどうすればよいのでしょうか?

 

診察時間外に矯正装置が外れてしまっただけなら無理に戻そうとしたり修理をせずに、翌診療日に装置が外れたことや破損したなどの内容を正確に伝えて指示を仰ぎましょう。

 

痛みがある場合は歯科医院で渡されている矯正用ワックスを痛みの原因部分につけて安静にし、翌診察日に連絡をしましょう。

 

 

 

「切ってよい」ワイヤーと「切ってはいけない」ワイヤー

自分で応急処置する場合に「切ってよい」ワイヤーもありますが、治療に影響する可能性が高いので「切ってはいけない」ワイヤーもあるので注意が必要です。

 

◎結紮線は切ってよい

ワイヤー矯正 池袋 結紮

結紮線はワイヤーとブラケット(歯に固定している小さい装置)をしっかり固定する細いワイヤーのことを言います。

飛び出した結紮線は爪や細い棒などで痛まない位置まで内側に曲げるか、安全に対処できる場合はニッパーや爪切りでカットしても問題ないです。

しかし自分でカットすることが難しい場合や、怖い場合は無理に対処しようとせず、歯科医院に連絡しましょう。

 

×アーチワイヤーは切ってはいけない

ワイヤー矯正 裏側 リンガル

歯を動かす本体の太いワイヤーは、歯の動きに影響することや口内の負傷、装置の破損、誤飲のリスクがあるため、自己判断で切ることはNGです。

必ず歯科医院に連絡して指示を仰ぎ、早めの受診をしましょう。

 

 

<見分け方の3ポイント>

結紮線とアーチワイヤーの違いを3つのポイントで説明します。

 

1)太さ

結紮線はブラケットに巻き付けるので細くて柔軟性のある針金を使用しています。

一方でアーチワイヤーは歯を動かすことが主要であるため、適度な硬さと弾性のある半円状の太いワイヤーを使用しています。

 

2)位置

結紮線はアーチワイヤーをブラケットに固定するので、ブラケットの溝に巻き付きつけています。

アーチワイヤーは上顎に1本と下顎に1本、歯列の真ん中を端から端まで通っています。

表側矯正の場合は目立ちやすいですが、裏側矯正の場合は正面から見えない状態です。

 

3)飛び出し方

結紮線の場合は、ブラケットの周りから捻じれた結紮線の先端が外側に出ているか、結紮線が切れて外れかけていることがあります。

アーチワイヤーの場合は、一番最後の奥歯のブラケットからワイヤーが飛び出てきます。

歯列の途中から飛び出すことはないので、見分けはつきやすいでしょう。

 

 

切ってよいのは余った結紮線の先端のみになります。

まずは切る前に爪などで結紮線を内側に入るか試す方が良いですが、それでも痛みがある場合は自分でカットすることも1つの手です。

しかし抵抗がある場合は無理に切らず、歯科医院に連絡をしましょう。

 

アーチワイヤーは歯並びを整えるための重要な装置なので、自分では切らずに、必ず歯科医院に受診することが望ましいです。

 

 

自宅でできる応急処置

歯の模型を持つ女性の歯科医師

1)矯正用ワックス

矯正用ワックスの使用方法は以下の手順で行います。

  • 装置を拭いて乾燥させる
  • 米粒大のワックスを手に取って丸める
  • 痛みの原因にあたる装置部分にワックスを覆う

 

※ワックスがない場合

粘膜に当たったり擦れるのを防ぐために、清潔なガーゼやコットンを一時的に当てて刺激を軽減します。

 

2)痛み止めの服用

どうしても痛みが強い場合は、処方された痛み止めや市販の痛み止めでも対応できます。

長期的な服用は避けて用法・用量を守りましょう。

 

3)結紮線のみ切断が可能

最終手段で結紮線を切る場合は、石鹸で手を洗い、切る道具はアルコールで消毒をします。

そして明るい場所で鏡を見ながら、先端の突出部分だけを慎重にカットします。

切れ端は誤飲しないようにティッシュやガーゼ等で受け止めて下さい。

 

応急処置後は必ず早めに受診して調整してもらいましょう。

 

受診の目安と予約の取り方

通院する女性

痛みが出ても次の受診日まで待ったほうが良いのか、迷う方も多くいると思いますが、受診の目安や予約の取り方を説明していきます。

 

<受診の目安>

・飛び出ているワイヤーに擦れたり刺さり続けて痛みが落ち着かない

・矯正用ワックスで保護しても痛みが改善しない

・不安や不快に感じる

など次の受診日が決まっていても、我慢せず早めに受診してください

 

<予約の取り方>

予約は電話かWEB予約で行うことができます。

電話の場合は状態を正確に説明し、たまたま空きがあれば当日に診てもらえる可能性もありますが、翌日以降になることもあります。

医院での対応は装置の調整やワイヤーの切断、矯正用ワックスの使用、痛み止めの処方などが行われます。

 

<来院時に伝えるべき情報>

  • 痛みの発生時期
  • 痛む部位
  • 自分で応急処置を行った場合は処置内容

 

 

 

なぜワイヤーは飛び出すの?

ワイヤーが飛び出す原因は以下の通りです。

 

1)アーチワイヤー

歯並びが悪い場合は主線であるアーチワイヤーもブラケットに沿って、多少凸凹していますが、歯並びが改善するにつれてブラケットの位置も正しくなり、アーチワイヤーも真っすぐになってきます。

真っすぐになったアーチワイヤーは、一番奥のブラケットから両端が余り、飛び出て痛みが出てしまうことが原因です。

 

2)結紮線

結紮線はブラケットに巻き付けて両端を捻じって、内側に入れ込んでいますが、ブラケットの一部が緩んだり、硬い食べ物を食べて拍子やブラッシング圧が強いと両端が起き上がりやすくなります。

 

 

 

再発予防のコツ

なるべく同じ事を繰り返さないために、気を付けるべきポイントを説明します。

 

  • 結紮線は食事や歯磨きで変化する可能性があるので、硬い物や粘着のある物を食べる場合は小さく切る
  • 就寝前には当たりを確認し、ひどくなる前に予防する
  • 歯磨きに際はブラケットに対して直角に当てず、ブラケットの上下を磨くように角度をつけて優しく磨く
  • 定期調整は重要であるため、勝手な判断でキャンセルはせず、できるだけ予約日に受診する
  • 異変を感じたら早めに連絡し、調整してもらう

 

 

難しいことではないのでこれらのポイントに気を付けて予防しましょう。

 

 

 

実例紹介「切れるワイヤー」と「切れないワイヤー」の判断ミスを防ぐ

患者様が“ひげ状の結紮線”を少しだけ爪切りで短くして来院

→その後、医院で安全に調整を行いました。

 

 

この例は正解であり、患者様が応急処置で切って良いのは結紮線の先端のみです。

太いワイヤーが当たって痛くても奥の方なので、自分でカットすることは難しいと思いますが、アーチワイヤーは歯並びに影響するので絶対に切ってはいけません。

 

自己判断が不安なら、無理せずに医院へ連絡してください。

 

 

 

よくあるご質問

QandAのアイコン

実際に患者様からよくある質問に回答していきます。

 

Q1:爪切りとニッパー、どちらが安全?

A:先端の“結紮線のみ”の一時カットなら、清潔な爪切りで少量だけ切る方が安全です。

必ずアルコール等で拭いて清潔にしてから使用してください。

迷う場合は医院で調整しますので、無理に対処しないで下さい。

 

Q2:夜に痛くなったら?

A:お渡ししている矯正用ワックスで装置を保護してください。翌診療日に連絡し、来院予約をお願いします。

強い痛みや出血がある場合は電話で状況を説明してもらい、最短で予約をとってもらいます。

痛みがひどい場合は、痛み止めを使用しても問題ないです。

 

 

Q3:アーチワイヤーを切るとどうなる?

A:アーチワイヤーは重要なのでもし切ってしまうと、歯の移動計画が狂う・装置破損・誤飲の恐れがあります。

自分では切らないようにしましょう。

 

 

Q4:口内炎ができた時の食事は?

A:刺激物・硬い食材を避け、反対側でそっと噛むようにしてください。

 

Q5:再発を防ぐ通院頻度は?

A:担当医の調整計画に準じるので、通院日はできるだけきちんと受診しましょう。

違和感は遠慮なく早めに連絡してください。

 

 

 

 

 

 

まとめ:無理をせず、早めのご相談を

 

ワイヤー矯正の治療中は、飛び出したワイヤーで痛みが出ることはよくあります。

 

しかし歯を大きく動かしている期間に多いので、歯並びが整ってくると軽減する傾向にあります。

 

治療している限りは痛みが出ることもあると思いますが、我慢せずに早めにご相談ください。

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