投稿日:2025.3.12
アンカースクリューを使った歯科矯正方法とは?
皆さん、こんにちは。池袋駅前歯科・矯正歯科です。
矯正で使用する「アンカースクリュー」って聞いたことはありますか?
アンカースクリューを骨に埋入すると聞くとちょっと怖いイメージがあるかもしれないですね。
矯正にどのようにアンカースクリューが使われるのか、一緒に見ていきましょう。
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アンカースクリューとは?
アンカースクリューとは、歯科矯正治療で使用される小さなチタン製のスクリュー(ネジ)で、顎の骨に直接埋め込みます。このスクリューを使うことで、矯正治療を行う際に歯を動かす力をより正確にコントロールし治療をスムーズに進めることができます。
アンカースクリューは何のために使うの?
固定点としての使用
歯を移動させるためには何かを引っ張ったり押したりする力が必要なのですが、これらの力を歯に加えるためには安定した固定点が必要です。アンカースクリューは直接骨に埋入するので安定した支点となります。通常の矯正装置(ブラケットやワイヤー)だけでは十分な力を加えるための支えが不足する場合があり、アンカースクリューはその不足を補います。これにより、他の歯を動かす際に不必要な歯の移動を防ぎ、目標の歯の移動を効率よく行うことができます。
治療期間の短縮
矯正用アンカースクリューは効率よく力を加えることができるため、治療期間を短縮することが可能です。
難しい症例への対応
例えば、歯を後方に動かす必要がある場合、歯が動くための支えが必要ですが、通常の方法ではそのサポートが不十分になることがあります。アンカースクリューを使用することで、より強力かつ精密に動かしたい歯を移動させることができます。
歯を大きく動かせる
アンカースクリューは歯茎に埋め込んでいるため安定して強固です。そのため強い力をかけて歯を大きく動かす事が可能です。
重度の出っ歯のように前歯を大きく後方に移動させるような治療で使用します。
外科矯正を回避することが出来る
重度の叢生(ガタガタ)や重度の出っ歯やガミースマイルはブラケットのみの治療やマウスピース矯正では治すのが困難です。このような症例では外科的な手術を行う場合がほとんどです。ですがアンカースクリューを使用すると外科治療が必要な症例でも手術をせずに治療ができるようになる場合があります
どんな症例で使用するの?
では実際どんな歯並びの方がアンカースクリューの適応になるのでしょうか。
出っ歯(上顎前突)
出っ歯を治療する際には上の前歯を大きく後ろに移動させることが必要です。しかし、通常のワイヤーやブラケットだけでは十分に力を加えられない場合があります。
アンカースクリューを使用することで、他の歯(特に下顎の歯)に不必要な力をかけることなく、上顎前歯を後方に移動させるために必要な強い力を安定してかけることができます。これにより、出っ歯の治療が効率的に行えます。
ガミースマイル
ガミースマイルとは笑った時に歯茎が過度に見える状態を指します。
上顎前歯が突出している場合、アンカースクリューを用いて上顎前歯を下げると歯茎の露出が減少します。アンカースクリューを固定源にして安定した力を顎の上方向に加えます。それにより、『圧下』という技術が使用できるようになります。ガミースマイルの原因が歯や顎の位置に起因している場合、アンカースクリューを使用した矯正治療が効果的です。ただし、ガミースマイルの原因は個々のケースによって異なるため、歯科医師と相談して最適な治療計画を立てることが重要です。
叢生(ガタガタ)
歯が重なり合っていると、歯を正しい位置に移動させるために強い力が必要です。他の歯に負担をかけずに特定の歯を動かすことができるため、アンカースクリューはガタガタな歯並びの治療をスムーズに進められます。
遠心移動
アンカースクリューにワイヤーやゴムなどの矯正装置をつけて、遠心的な力(後ろに引く力)を加えます。この力によって、動かしたい歯を後ろに動かすことができます。
このようにアンカースクリューは非常に有効な方法ですが、すべてのケースで必要というわけではなく、症例に応じて使用するかどうかが決まります。
装着から装着から外すまでの流れ
アンカースクリューの埋入の流れについてご説明します。
カウンセリング
患者の口腔内の状態や矯正治療の目的を確認します。アンカースクリューの適応があるか、必要な部位を決定します。
レントゲン撮影
骨の状態を確認し、アンカースクリューを埋め込む位置を決定します。
局所麻酔
アンカースクリューを挿入する部位に局所麻酔を行い、痛みを感じないようにします。
インプラント挿入
穴あけ: 骨に穴を開けるために専用のドリルを使い、適切なサイズの穴を開けます。
アンカースクリュー挿入: 開けた穴にアンカースクリューをねじ込みます。このとき、スクリューの位置がしっかりと安定するように慎重に行います。
経過観察
インプラントの安定を確認: 数日から数週間の間に、スクリューがしっかりと骨に結合するのを確認します。
矯正装置との接続
矯正装置の取り付け: アンカースクリューがしっかりと安定した後、矯正治療のためにワイヤーやゴムを使ってアンカースクリューと歯列矯正装置を接続します。
治療の進行
アンカースクリューを用いて歯を移動させ、最終的な矯正結果を目指して治療を進めます。治療中は定期的に調整を行います。
アンカースクリューは治療期間中にしっかりと固定され、矯正力を効果的に伝えるために使用されます。通常は数ヶ月から1年程度で使用され、その後取り外されます。
アンカースクリューの外しの流れ
スクリューの取り外し: アンカースクリューを緩めて取り外します。スクリューは通常、ドライバーを使って回して外す形になります。骨と結びついているため少し固いこともありますが、大きな痛みは感じずに除去することが可能です。
取り外した後は1か月ほど経過を見てもらいます。歯肉に空いた穴は自然と閉鎖されますので舌で触りすぎないよう気を付けていただき清潔に保つ様に心がけてください。洗口液等を使用するのも良いでしょう。
矯正用アンカースクリューのデメリット
矯正用アンカースクリューは、矯正治療において非常に有効な道具ですが、使用にはいくつかのデメリットやリスクもあります。
感染のリスク
手術に伴うリスクとして、感染症があります。スクリューを埋め込んだ部分に細菌が侵入すると、炎症や膿が発生することがあります。これを防ぐために、術後のケアや汚れが付かないように手入れが重要ですが、それでも感染の可能性は完全には排除できません。
痛みや不快感
初期の段階で、スクリューを埋め込んだ部分に痛みや不快感を感じることがあります。特に、矯正治療を行っている最初の数日間や数週間は、スクリュー周辺の組織が慣れるまで不快に感じることがあります。
スクリューの不安定化や脱落
アンカースクリューが骨にうまく固定されない場合や、治療中にスクリューが動いたり、緩んだりすることがあります。これにより治療計画がずれ、再度調整や別の方法を取る必要が生じることがあります。
アレルギー反応
使用されるアンカースクリューは通常、チタンやステンレスなどの金属製ですが、まれに金属アレルギーがある患者さんにとっては、これが原因でアレルギー反応が生じることがあります。皮膚の発疹や、歯茎の腫れ、かゆみなどが現れる場合があります。
まとめ
今日は矯正用アンカースクリューについてご説明しました!
歯科矯正に置いてアンカースクリューを使用した治療は非常に効率的に治療進めることが可能になります。
自分がアンカースクリューを使用した矯正が適用になるか気になる方は是非当院の無料カウンセリングにお越しいただき相談してみてください!もっと詳しく話を聞くことが出来ますよ!
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