投稿日:2024.5.21
食いしばりと歯並びの悪さは関係している?!
こんにちは!池袋駅前歯科・矯正歯科です。
本日は「食いしばりと歯並びの悪さは関係している?!」についてお話させていただきます。
最近、歯並びが悪くなった気がするという方は「食いしばり」が原因かもしれません。食いしばりは日中、集中しているときなどに無意識に歯をギリギリ噛みしめてしまう癖です。
食いしばりがあると歯や顎の骨などに大きな負担がかかり、歯並びを悪くする可能性があります。
「歯並びが悪くなった」「つい食いしばる癖がある」という方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
食いしばりによって歯並びが悪くなることがある!
日中起きている最中、奥歯をぐっと噛みこんでしまう「食いしばり」。食いしばりは何かに長時間集中しているときやスポーツ中、重いものを持ったときなどに無意識にやってしまう方が多いです。
食いしばりによる歯への負担は、矯正治療で歯を動かすときにかかる力よりかなり大きいのが特徴。そのため、歯の移動や擦り減りなどを起こし、歯並びを悪くさせる恐れがあります。
矯正治療より強い力が歯にかかる!
食いしばりでは矯正で歯を動かすときのおよそ300倍もの力が歯にかかるため、歯並びに影響します。
食いしばりによって歯にかかる力は体重のおよそ2~5倍で、成人女性でも100㎏以上と言われています。一方、矯正治療では歯にかかる力は数十g~300g程度です。
つまり、歯を動かしたり、傾けたりするには十分すぎるほどの力が日常的に歯にかかっていることになります。
食いしばりによる歯並びへの影響
食いしばりが癖になっている場合、歯への負担が大きくなり、次のような歯並びへの影響が懸念されるでしょう。
歯が擦り減る
日常的に食いしばりを続けると上下の歯が強く擦り合うため、歯の表面のエナメル質が段々と擦り減っていきます。
その結果、本来の噛み合わせよりも歯の高さが低くなり、噛み合わせが合わなくなります。
歯が傾く・動く
前歯が前方に傾斜して出っ歯になったり、歯が移動して歯並びや噛み合わせが悪くなったりします。
日常的に歯に力がかかると、歯を支えている骨にも負担がかかり、歯がグラついて動きやすくなるからです。
歯が欠ける・割れる
強い力がかかることで歯が欠けたり、ヒビが入ったりすることがあります。特に、一度虫歯で神経を抜いている歯はもろくなっており、割れやすいので注意が必要です。
ヒビや割れによって歯を残すのが難しい状態になると抜歯をしなくてはならず、歯並びにも影響があります。
食いしばりと歯ぎしりの違いは?
食いしばりと似た癖として「歯ぎしり」がある方も多いです。歯ぎしりは食いしばりと同様に歯に大きな負担がかかるため、歯並びに影響を与えます。
食いしばりと歯ぎしりの違いは次のとおりです。
〈食いしばり〉:日中、起きているときに歯を強く噛みしめる行為。スポーツ中や長時間集中しているときに起きやすい。
〈歯ぎしり〉:夜間、無意識に上下の歯をギリギリとこすり合わせる行為。その他、カチカチと上下の歯を鳴らすタイプや食いしばりのように上下の歯をぎゅっと噛み締めるタイプの人もいる。
両者の違いは日中起きているときに行っているか、夜間に無意識に行っているかです。どちらも長期的に続くと歯並びだけでなく、顎関節症や虫歯、歯周病にも影響を与える恐れがあるでしょう。
食いしばりや歯ぎしりはなぜ起こるの?
歯に大きな負担のかかる食いしばりや歯ぎしりは、主に次のような原因で起こります。
ストレス
最も多い原因と言われるのがストレスです。緊張している場面や嫌な出来事にあったときなどストレスがかかると、口周りの筋肉が緊張して歯ぎしりを起こしやすくします。
また、日中に感じたストレスを夜間の食いしばりで無意識のうちに解消しようとする働きもあります。
歯並びや噛み合わせが悪い
噛み合わせが安定していないと、安定した位置を探そうと無意識に歯ぎしりや食いしばりを起こすことがあります。上下の歯の噛み合わせが悪いと一部の歯にだけが先に当たって、負担が偏りやすいです。
また、噛み合わせが悪いこと自体がストレスになり、筋肉の緊張を引き起こして食いしばり
につながるケースもあります。
集中するときの癖になっている
仕事やスマホなど何かに集中しているときに無意識に噛み締めてしまう癖になっている人は多くいます。
また、スポーツをしている人では力が入るタイミングで奥歯をぐっと噛みこむことが癖になっていることもあります。
奥歯を噛み締めることで集中力を向上させようとするからです。
寝る前のお酒・たばこ・カフェイン
寝る前に体が興奮しやすいお酒やたばこ、カフェインを摂取すると夜間の歯ぎしりが起きやすいです。神経の興奮によって眠りが浅くなったり、筋肉が緊張したりすることで誘発されます。
枕の高さが合っていない
枕が高いと首が下を向いた状態になり、奥歯を噛み締めやすい姿勢になります。
食いしばりを治療する方法
食いしばりや歯ぎしりは様々な原因によって起こります。そのため、自分の食いしばりの原因に合わせて治療や予防を行うのが有効的です。
歯科矯正をする
歯並びや噛み合わせが原因なら、歯科矯正がおすすめです。
噛み合わせを整えることで歯全体に均等に力が分散されるようになり、余計な筋肉の緊張や一部の歯にかかっていた負担が解消されます。
行動変容療法
無意識に日中、食いしばりをしているという方は意識的に行動を変えていきましょう。
安静時は通常、上下の歯は離れた状態にあります。定期的に自分の歯がくっついていないか確認していきましょう。
携帯を触ったときやパソコンに貼ったシールを見たときなど、何か日常的に意識するためのきっかけを作っておくと良いですね。
ナイトガードをする
夜間の歯ぎしりは意識して治せるものではないため、歯や顎関節を守るためにナイトガード(マウスピース)による治療が主流となっています。
ナイトガードをつけることで歯や顎にかかる負担を全体に分散できます。また、力が分散されることで筋肉の緊張を和らげる効果があります。
歯ぎしりは眠りが浅いと起きやすいです。寝る前に喫煙や飲酒、コーヒーを飲むといった習慣がある方は睡眠の質を高めるためにも、就寝前のルーティンを改善してみると良いでしょう。
ストレスを解消する
歯ぎしりや食いしばりの大きな原因はストレスとされているので、できるだけストレスを溜めないような生活を心がけましょう。
日々、学校や仕事など様々な場面で人間はストレスを感じます。自分の好きなことをするリラックスタイムを取り入れるようにしましょう。
このときにスマホをいじると集中しすぎて、かえって口周りの筋肉を緊張させてしまうかもしれません。できれば音楽を聴く、ヨガをする、お風呂でまったりするなど心だけでなく、体もリラックスできるような解消方法だとより良いですね。
注射による治療
口周りの筋肉の緊張がひどい場合は筋弛緩作用のある製剤を注入することで、余計な力が入らないようにできます。
ただし、注射の効果は一時的なものであるため、根本的な治療にはなりません。自身の食いしばりの原因を知り、原因に合わせた治療も進めていくことが必要です。
まとめ
習慣的に食いしばりがあると歯並びに悪影響があるだけでなく、顎関節症や虫歯、歯周病リスクを高め、歯の寿命を短くしてしまいます。
また、食いしばりは様々な原因で起こりますが、中には歯並びが悪いことで起こっていることもあります。まずは、歯科医院で食いしばりの原因について相談してみることがおすすめです。
渋谷矯正歯科では、食いしばりや歯ぎしりのご相談も受けております。食いしばりについて不安や疑問がある方はぜひお気軽にご相談ください。