投稿日：2023.5.1

矯正用のネジがあるって本当？？

皆さん、こんにちは、池袋駅前歯科・矯正歯科です。
矯正治療を検討している方の中には、「矯正用のネジ」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
このネジの正体は「アンカースクリュー」と呼ばれ、矯正治療を補助するために使われるものです。
しかし、他にも「ボタン型装置」や「カリエール装置」などの装置も矯正に取り入れられており、それぞれが異なる役割を果たしています。
この記事では、これらの装置の特徴を詳しく解説し、どの装置が自分に合っているのかを検討している方のために分かりやすく説明していきます。
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矯正の補助装置とは？

矯正の補助装置とは、歯列矯正の治療をサポートし、より効率的に歯を動かすために使用される装置です。
補助装置は、従来のワイヤーやブラケットだけでは矯正が難しい場合や、治療の精度を高めたり、治療期間を短縮するために使用されます。
代表的な矯正の補助装置について説明していきます。

アンカースクリュー

アンカースクリューは、1.6〜2mm、長さは6mmの小さなチタン製のネジです。
これは、矯正治療の中で特定の歯を動かすために用いられます。
アンカースクリューは、歯茎や顎の骨に埋め込まれ、治療のための「固定点」として機能します。
これにより、ワイヤーやゴムで引っ張るだけでは難しい歯の動きが可能となり、より正確で効率的な治療が実現します。
特に、奥歯を動かしたり、他の歯に影響を与えずに一部の歯だけを移動させたい場合に有効です。
アンカースクリューの利点の一つは、治療期間の短縮が期待できる点です。
特定の歯にピンポイントで力をかけられるため、従来よりも早く理想の歯並びを実現することができます。

また、アンカースクリューは歯茎の中に埋め込まれるため、見た目を気にすることなく使用できるのもメリットです。
別名インプラントアンカーと呼ばれたりもしますが、インプラントと聞くと痛みであったりと少し怖く感じてしまうでしょう。
しかし、インプラントはいわゆる人工歯根のことでありアンカースクリューとはまた別のものですので安心してください。
ほんの小さなネジになりますので、少量の麻酔で痛みを感じることなく埋め込むことができます。

ボタン型装置

ボタン型装置は、矯正治療の補助的な装置の一つです。
ボタンの形をしたこの小さな装置は、歯の表面に接着され、エラスティック（ゴム）を引っ掛けるための固定点として機能します。
この装置を使用することで、特定の歯を引っ張ったり、かみ合わせを改善するための力を加えたりすることができます。
ボタン型装置の大きな特徴は、小さいボタン型の装置のため違和感が少なく、軽度な矯正や補助的な治療に適している点です。
例えば、ワイヤー矯正やマウスピース矯正と併用して、歯の細かい調整を行う際に用いられます。
治療自体が複雑でない場合、ボタン型装置を使うことで比較的短期間での治療が期待できます。
ただし、ボタン型装置は力のかけ方に限界があるため、複雑な歯の動きには対応できません。
この場合、他の装置と併用することが必要になるでしょう。

カリエール装置

カリエール装置は、矯正治療において、奥歯で正しく噛み合うために上顎や下顎の前後関係を調整するときに使われます。
この装置は、歯並び全体ではなく、顎の位置を矯正することを目的としており、従来のヘッドギアを用いた方法に代わるものです。
特に奥歯を大きく移動させたいときに使われます。
カリエール装置は、軽い力で大きな動きを実現することができるため、患者にかかる負担が少なく、治療期間も短縮されることが多いです。
また、見た目に影響を与えにくく、特に成人の患者や外見を気にする方にとって、魅力的な選択肢となります。
さらに、カリエール装置はマウスピース矯正（インビザラインなど）と併用することが多く、自己管理がしやすいという点でも人気があります。

使用方法は、動かしたい歯にカリエール装置を装着し反対の歯列は動かないようにマウスピースで固定します。
一方で、カリエール装置は主に上下の顎の位置関係を調整することに使われるため、細かな歯の動きや高度な矯正には向かない場合があります。
このような場合には、ワイヤー矯正やアンカースクリューなど、他の装置と組み合わせることが必要です。

補助装置を使うメリット

メリットは治療期間の短縮や細かい歯の調整などが挙げられます。
補助装置を使うことで、歯をより効率的に動かすことができ、結果的に治療期間を短縮できる場合があります。
さらには、特定の歯や顎の動きをより正確にコントロールできるようになります。
アンカースクリューやカリエール装置は、力をピンポイントでかけられるため、通常の方法では困難な歯の移動を実現できます。
これらを使うことで、より理想的な歯並びや噛み合わせを得ることができます。
また、補助装置を装着した場合、シンプルな装置のため見た目への影響が少ないです。
通常であれば複雑な装置を必要とする症例でも、補助装置を使用することで口腔内の違和感や見た目が目立ちにくいため、日常生活で装置によるストレスを軽減したい方にとって大きなメリットとなります。

どの装置が最適？

アンカースクリュー、ボタン型装置、カリエール装置のどれを選ぶかは、患者さんの歯並びの状態やニーズによって異なります。
アンカースクリューは、複雑な歯の移動を効率的に行いたい方や、治療期間を短縮したい方に向いています。
埋め込む処置が必要な点やメンテナンスの手間はあるものの、そこまで大掛かりになるわけではなく、精度の高い治療を提供してくれます。
一方、ボタン型装置は、軽度の矯正治療を受ける方に適しています。
取り外しが簡単で、比較的安価な点がメリットですが、歯の動きに制約があるため、複雑な矯正には向きません。
カリエール装置は、上下の顎の位置関係を整える治療に適しており、従来のヘッドギアを使用する必要がない点で外見を気にする方におすすめです。
痛みや不快感も少なく、自己管理しやすい装置として評価されていますが、歯の細かな動きには他の装置との併用が求められることもあります。
最終的には、専門の医院のカウンセリングや精密検査を通して、自分の口腔内の状態に適した治療方法を選択することが大切です。

まとめ

矯正治療には多くの選択肢がありますが、その中でも補助装置を使うことで様々なメリットを得ることができます。
ワイヤーやマウスピースだけでは、困難な症例などに使用することで、治療期間の短縮や来院回数を減らしたり、治療の精度を上げることができます。
補助装置の代表である、アンカースクリュー、ボタン型装置、カリエール装置はそれぞれ異なる役割を持ち、治療のニーズや歯列の状態に応じて使用します。
アンカースクリューは複雑な矯正や特定の歯のみにアプローチしたいときに使用することで、他の歯に影響を与えずに治療を進めることができます。
ボタン型装置は軽度の補助的な矯正に向いていますが適応症例が限られています。
カリエール装置は上下の歯の噛み合わせの位置調整に適しています。
本来であれば大きな装置を使用しなければいけないところを、口腔内に装着できる小さな装置で歯を動かすことができます。

どの装置が最適かは、自分の歯並びの状態によって異なります。
どのように治療のゴールへ進むかによって、選択する装置が変わってきます。
そのため、しっかりと検査を行い診断してもらうことが大切です。
矯正専門の歯科医院を受診し、適切な矯正治療を受けることができるようにしましょう。

歯並びでお悩みの方はぜひ当院のカウンセリングでご相談くださいね。
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