投稿日:2025.7.30
捻転歯(ねじれ歯)とは?歯がねじれる原因や治療法について
目次
捻転歯(ねじれ歯)とは?歯がねじれる原因や治療法について
歯の「ねじれ」は歯並びの専門用語で捻転歯(ねんてんし)と呼ばれます。

捻転歯とは?
歯が本来の向きではなく、軸を中心に回転して生えている状態のことです。
具体的には…
たとえば、前歯(中切歯)が普通はまっすぐ前を向いて生えるはずなのに、
90度回転 → 歯の側面が前を向いている
45度ねじれ → 斜めを向いている
歯が「ハの字」「八の字」のように向かい合っている
といったケースが「捻転歯」です。
見た目の種類は以下の特徴があります。
単純捻転
軽く回転してるだけ。1本だけ傾いている
重度捻転
歯の側面が見えるほど強くねじれてる
対向捻転
2本の前歯がそれぞれ逆方向にねじれている(「ハの字型」「八の字型」など)
どの歯に多いの?
最も多いのは上の前歯(中切歯・側切歯)と言われています。
下の前歯や奥歯でも見られることがあります。
なぜ問題?
カウンセリングで相談されるとき、見た目(審美的な問題)が気になるとおっしゃる方がもっとも多いです。
また歯ブラシが届きにくくむし歯・歯周病のリスクが高くなることも多いです。
また噛み合わせが悪くなって顎に負担がかかることも考えられます。
捻転歯の原因
1. スペース不足(顎が小さい)
歯が生えるためのスペースが足りないと、正しい位置に生えられず、ねじれたり傾いたりします。
顎が小さいと、特に前歯(中切歯・側切歯)がねじれることが多いので現代人に多いと言われています。
2.乳歯の早期脱落・むし歯
乳歯が早く抜けたりむし歯で形が変わると、周りの歯が倒れてきてしまいます。
そのため、永久歯の生えるスペースが乱れ、ねじれて生える原因に。
3.悪習癖(あくしゅうへき)
日常的なクセによって歯や顎に偏った力がかかり、ねじれの原因になることがあります。
・指しゃぶり
・舌で歯を押すクセ(舌癖)
・頬杖や口呼吸
4.遺伝的要因
歯の大きさ・本数・顎の形は遺伝の影響も大きいです。
親がねじれた歯並びだった場合、似たような歯並びになる可能性もあります。
5.親知らずの影響
親知らずが斜めに生えたり埋まっていると、前方の歯を押して歯列全体を乱し、ねじれる原因になることがあります。
歯の生え変わりのタイミングのズレ
永久歯が早く・遅く生えたり、順番がズレると、スペースに無理が出て歯がねじれてしまう場合があります。
程度や年齢、他の歯並びの状態によって適した治療法が異なりますが、以下が主な選択肢です。

捻転歯の治療方法
ワイヤー矯正(表側・裏側矯正)
歯の表側や裏側に矯正装置をつけて、ワイヤーの力でねじれを回転させて治す方法で、最も一般的な治療法です。
ねじれの角度が大きい場合でも対応可能です。
回転だけでなく、他の歯並びの乱れも同時に治療できます。
表側矯正のメリット
・幅広いケースに対応できる高い治療力
表側矯正は軽度から重度まであらゆる症例に対応することが可能です。幅広い歯列矯正のニーズに応え、確実な治療効果を実現します。
・発音や咀嚼の影響が少ない
歯の表側に装置を装着するため、舌の動きを妨げにくく、話すことや食べることへの影響も少ないのがメリットです。
・比較的低価格で治療を受けられる
他の矯正方法に比べて、費用を安く抑えることができます。
表側矯正のデメリット
・装置が目立つ
歯の表側に装着するため、装置が人の目に触れやすくなります。
ただし、近年は透明や歯の色に近いブラケットで目立ちにくくすることが可能です。
・装置によって口元に厚みが出る
ブラケットとワイヤーの厚みにより、治療開始時は口元が少し前に出たような感じがしばらく続きます。
しかし、治療が進むにつれて次第に慣れていきます。
・食べ物が引っかかりやすい
装置の形状により、食べ物が引っかかりやすくなります。
そのため、食事の際は小さく切って食べるなどの工夫が必要です。
裏側矯正のメリット
・他人から普段の生活で装置が目立たない
歯の表側に装置がつかないので、目立つ矯正装置が嫌で矯正治療をためらっていた方、キャビンアテンダント・アナウンサーなど職業的に目立つ矯正装置を禁止されている方も安心して治療頂けます。
・食事でのストレスが少ない
装置が裏側についているので、装置に食べ物が付いてしまっても他人からは気づかれにくく、食事の最中に必要以上の気を使う必要はありません。
・いち早く美しい歯並びを実感できる
裏側矯正治療では、治療から半年程度で前歯が揃ってきます。
治療の完了を待たず、比較的早い段階で目立ちやすい前歯が揃うので治療へのモチベーション維持にもつながります。
・表側のエナメル質を痛めない
矯正装置を外す際に表側のエナメル質にひびが入る「エナメルクラック」というトラブルがあります。
歯の裏側は表側にくらべエナメル質が厚いため傷つきにくく、また歯の表側を傷つける恐れはありません。
・前歯を引き込みやすい
裏側矯正治療では動きにくい奥歯を固定源として前歯を動かすことができます。奥から歯を引く力をかけていくことで前歯を引き込みやすく、不正咬合の種類によっては効果的な治療方法です。
・アクティビティ・スポーツも 我慢不要
裏側矯正は唇を傷つけにくい利点があるので、サッカーなどのボディコンタクトのあるスポーツでも治療中に楽しんで頂くことができます。
裏側矯正のデメリット
・装着後すぐは装置が気になる
歯の裏側に装置が付くので、装着直後は舌に装置が当たって気になることも。
・装着後すぐはしゃべりにくい
初めは滑舌が気になりますが、1ヶ月程度(個人差があります)で慣れます。
・食べ物によっては装置が外れる
硬いもの・くっつくものは装置が外れる原因となります。
マウスピース矯正
透明なマウスピースで徐々に歯を動かす方法です。
見た目が目立たないのが特徴。
軽度〜中程度の捻転歯に向いています。
重度のねじれには補助装置が必要な場合があります。
取り外せるので歯磨きがしやすい。
・透明で目立たない
マウスピースは薄く透明なプラスチックです。
治療中であっても人目を気にせず生活できます。
・矯正中の痛みが小さい
マウスピースは10日〜2週間ごとに交換します。
その間の歯の移動はごくわずかで、痛みも小さいのが特徴です。
・自分で取り外し
食事の際や歯みがき時には取り外してください。
食べ物の選択や装置に食べ物が詰まるストレスとは無縁です。
・通院頻度が少ない
マウスピースの交換は患者さんでできるので、通院は1〜3ヶ月に1回でOK。
部分矯正(前歯だけ矯正)
前歯など一部だけを対象に矯正する方法です。
費用や期間を抑えられます。
他の歯が整っている人向けです。
重度のねじれには不向きな場合があります。
部分矯正では歯を動かす量が小さく、治療期間は比較的短期間となります。
矯正装置をつけている期間が短いので、精神的・身体的負担もより軽く感じます。
こんな人に向いてます
・とにかく前歯の見た目を整えたい
人前に出ることが多い方などは、前歯の印象を改善したいとお話し下さいます。
少しの乱れでも、整った時の印象と比べると歯並びの大切を実感できます。
・あまりお金をかけたくない
池袋キュア矯正歯科の料金の詳細は料金ページをご覧ください。
ただ、かみ合わせに問題がある場合など、患者さまのご希望だけで部分矯正を受けることはできません。
患者さまの健康とご希望を考慮したご提案をいたします。
・はやく矯正治療を終わらせたい
留学や結婚式など、イベントを控えた方には部分矯正を希望される方が多くいらっしゃいます。
外科的矯正
顎の骨に原因がある場合などに、外科手術と矯正を組み合わせる方法です。
専門的判断が必要です。
通常の捻転歯治療のみであれば外科手術を併用することはありません。
子どもの場合(成長途中)
成長期であれば、床矯正装置(しょうきょうせいそうち)などで顎のスペースを広げることで、ねじれの予防や軽度の改善ができる場合もあります。
子ども(成長期)のメリット
顎の成長を利用できる
後戻りしにくい
大人のメリット
審美意識が高くモチベーションが続きやすい
確実な治療ができる

いかがでしたでしょうか。
当院では無料カウンセリングを行っております。
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