投稿日:2022.1.22
矯正治療中の食事って制限あるの?
こんにちは、池袋駅前歯科・矯正歯科です。
矯正についてネットで情報を集めていると、「矯正中はカレーが食べられない」だったり、食事制限があるといった記事をみかけたことがあると思います。
食事は、3大欲求のひとつ「食欲」を満たすもので、ストレス発散などの効果もある大切な行為です。やはり、矯正中の食事について気になる方は多いようで、カウンセリングでも質問されることが少なくありません。
今回は、疑問に思っている方が多い「矯正治療中の食事」についてまとめました。
目次
結論、制限はない!
結論を先に述べてしまうと、特別食べられないものはありません。
ただし、装置によってはケアがしにくくなったり、虫歯の原因に繋がりやすくなる、あるいは審美的に低下する可能性が高くなるもの等があります。
また、治療中は歯を動かす為に「力」をかけている為、動いている最中の歯で硬いものを食べると痛みが強く感じられたり・・・・というタイミングによっては食べないほうが辛く感じないものがあります。
装置ごとの注意したい食べ物
では、装置ごとに避けたほうが良い、頻繁に食べないほうが良いものをご紹介します。
表側矯正
この装置の特徴としては、器具が全て表面の見える部位についているということです。そして、器具のメタル部分が露出しないように白いプラスチックのカバーがついたような形をしています。
【注意したい食べ物】
・カレーやワイン等の着色成分が濃いもの
→器具のプラスチック部分や、歯を動かす為に装着するゴムに着色がつきやすく、1度摂取するだけでも黄色く色が濁ってしまう可能性があります。
摂取後にすぐ水などで口腔内をすすぐようにすれば抑制できる可能性もありますが、仮に色が変色してしまっても装置を取り換えることはできないので要注意です。
・ガム、キャラメル等の粘着性が強いもの
→食べても問題はありませんが、器具に付着するとケアがかなり大変になります。もし掃除がしきれなかった場合、虫歯になる可能性が高まります。
・タコやお肉などの弾力性が強いもの
→弾力性の強いものはギュッギュッと噛みこむような動作をすると装置が外れる原因に繋がります。
弾力のあるものを摂取する際は、1口サイズにカットして頂く、もしくはゆっくりと噛んで頂くと噛む力が抑制できるので器具が外れにくくなります。
裏側矯正
この装置は、基本の装置が全て裏側につくのが特徴です。
【注意したい食べ物】
・ガム、キャラメル等の粘着性が強いもの
→食べても問題はありませんが、器具に付着するとケアがかなり大変になります。もし掃除がしきれなかった場合、虫歯になる可能性が高まります。
・タコやお肉などの弾力性が強いもの
→弾力性の強いものはギュッギュッと噛みこむような動作をすると装置が外れる原因に繋がります。
弾力のあるものを摂取する際は、1口サイズにカットして頂く、もしくはゆっくりと噛んで頂くと噛む力が抑制できるので器具が外れにくくなります。
食事の力で装置が外れる可能性は、裏側矯正のほうが若干高くあります。
慣れるまではストレスになると思いますが、ゆっくりと噛んだり、装置が外れにくい食べ方を見つけてみてください。
ハーフリンガル矯正
この装置は、基本上が裏側、下が表側に装置を装着します。
つまり、表側矯正と裏側矯正の注意点が当てはまる装置です。
マウスピース矯正
この装置は、歯の表面に歯と同じ色のレジンを装着し、マウスピースを着けます。レジンが引っ掛かりになり歯を動かす力をかけています。
【注意したい食べ物】
そもそも、マウスピース矯正はマウスピースを装着したまま飲食をすることはNGです。
マウスピース装着時は基本的に水のみ摂取可能です。
もし装着したまま飲食を取ってしまった場合、マウスピースの隙間から養分が入り込みます。マウスピース内は保温性が高く、唾液による自浄作用もない為虫歯の繁殖がしやすい環境です。
虫歯になりたくない場合は必ず外しましょう。
・マウスピース装着時に着色の濃いお茶/コーヒーを飲む
→前述したとおり、基本は水のみですが、糖分が含まれていなければお茶やコーヒー飲んでも構いません。
しかし、マウスピースはプラスチック素材の為、着色が着きやすく、黄ばんでしまう可能性が高いので自己責任で飲むようにしましょう。
・カレーやワイン等の着色が濃いもの
→歯の表面にレジンが着きます。このレジンもかなり着色がつきやすい為、黄ばむことを避けたい場合は摂取後にすぐ水で口腔内をすすぐか、摂取を控えることをお勧めします。
矯正の力で歯に痛みを感じている時は・・・
矯正装置の付けたて、装置を調整したての時期は矯正の力が強くかかっている為、痛みや違和感を強く感じることがあります。
この時期に、無理にから硬いものを好んで食べたりすると、矯正の力に加えて噛む力が歯にかかる為、痛みが強くでることが考えられます。
また、その痛みに抵抗があり咀嚼が思うようにできない時期もあると思います。慣れてしまえば問題はありませんが、慣れるまではおおよそ1~2週間かかります。
もし、できる限り痛みを感じずに過ごしたいとお考えてあれば、装置の調整後、違和感を感じる時期はおかゆやうどんなど柔らかく消化の良いものを積極的にお選び頂くと良いでしょう。
食事で口内炎を予防!
口腔内にブラケットやワイヤーなどの装置が付いていると舌やほっぺたに触れることで口内炎ができやすくなります。
ビタミンB2やB6を積極的にとる
十分な栄養をとることで口内炎を抑制することができます。
例:レバー、しいたけ、アーモンド、ピスタチオ、にんにく、マグロ
ビタミンB2やビタミンB6が欠乏すると口角炎や口内炎、舌炎などになります。
矯正器具を付けると、お口の中に傷ができやすく、そこに口内炎ができてしまう場合があります。
栄養の枯渇による、口内炎は避けていくためにも積極的摂取しましょう。
※ビタミンB6を過剰に摂取してしまうと神経障害が出てしまう場合がありますのでお気をください。
また1年以上、長期間、ビタミンB6をサプリメントにより摂取すると
重篤な神経障害が出てしまう場合があるのでお気を付けください。
お食事は何事もバランス良く食べるのが一番です。
ワックスを利用する
装置を付けたばかりで口腔内がまだブラケットやワイヤーに慣れていない状態が一番口内炎ができやすい時期かと思われます。
舌や唇など装置が当たって痛い部分の装置に口内炎ができる前に
ワックスを付けることで口内炎の予防になります。
ですが、口腔内が装置に慣れるためにもなるべく使わないのが理想です。
また、ワックスを付けた状態で慣れてしまうと、歯の動きが悪くなってしまう場合がありますので、痛みは伴うものと思っていただき、できる限り我慢していただければと思います。
私も矯正を始めたばかりの頃は舌に装置が当たって喋るのがとても大変だったことを思い出します。
ですが必ず慣れてくるので皆さんも頑張りましょう。
まとめ
今回はワイヤー矯正中のお食事について書かせていただきました。
矯正治療を行うということは、口腔内に今までなかった異物が入ります。
口腔内の状況が変わるということは、今までとまったく同じ生活はできません。いい意味でも悪い意味でも生活リズムの至る部分で変化はあります。
その一環で、お食事にも気を付けていただく必要があるということです。
食事制限というよりは、各々にとってストレスの少ない矯正生活を送ろうとした場合に、気をつけなくてはいけないことが少々ある・・・。そう思って頂ければ矯正治療に対するギャップも軽減できるかと思います。
当院の無料カウンセリングでは、矯正治療をイメージした際の不安点を全て解消できるよう、一つ一つ丁寧にお答えしています。
矯正治療をお考えの方は是非カウンセリングへお越しください。