投稿日:2025.11.5
【保存版】矯正中に海外へ行く時の注意点と準備チェックリスト
こんにちは!池袋キュア矯正歯科です。「矯正治療中に海外へ行く予定があるのですが大丈夫ですか?」と患者様からよくご相談をいただきます。矯正治療は数か月から数年かけて行うため、その途中で旅行や留学、出張といった海外渡航の予定が入る方は少なくありません。実は、矯正中に海外へ行く場合の対応は滞在期間の長さや治療の進行段階によって変わってきます。
例えば、1ヶ月程度の短期渡航であれば、出発前に調整を行い、応急キットや連絡手段を準備することで基本的に継続が可能です。2ヶ月以上の中長期滞在になると、調整ができずトラブル時の対応も難しいため、一時停止の判断が必要になる場合があります。また、矯正を始めたばかりの時期に海外予定がある場合は、トラブルリスクが高いため、治療開始時期を遅らせることもあります。
本記事では、矯正治療と海外生活を安全に両立するための注意点と準備について、わかりやすく解説していきます。
目次
海外渡航は「滞在期間」で対応が変わります

矯正治療中に海外へ行く場合、最も重要なのは「滞在期間」です。
まず、1ヶ月以内の短期旅行や出張であれば、基本的に治療を継続できます。出発前に調整を済ませ、応急キットや連絡手段を準備しておけば安心です。
1〜2ヶ月程度の中期滞在の場合は、治療の進行状況によって対応が異なります。調整のタイミングと重なる場合には、出発前に調整を前倒しで行ったり、医院によっては渡航中にオンラインで経過を確認するシステムを導入しているところもあります。当グループ内にもオンライン対応が可能な医院もありますので、詳しくはスタッフへお気軽にご相談ください。
一方で、2ヶ月を超える長期滞在になる場合は、一時的に治療を停止し、装置を安定化させたり、保定装置や最終アライナーを延長して使うなど、特別な対応が必要です。
また、矯正開始直後に海外渡航を予定している方は要注意です。装置に慣れない時期は痛みやトラブルが起きやすいため、治療開始時期そのものを延期することを検討するケースもあります。
矯正の進行段階で異なる注意点

海外渡航におけるリスクや注意点は、矯正治療の進行段階によっても変わります。開始前から保定期間まで、それぞれの時期に応じたポイントを確認しておきましょう。
開始前
すでに海外渡航の予定が決まっている場合は、治療開始時期を検討する必要があります。装置をつけてすぐはトラブルが起きやすく、海外に行くと対応が難しくなるため、渡航から帰国して落ち着いてから始めるほうが安心です。
開始直後(数週間〜)
装置をつけたばかりの時期は、痛みや違和感、ブラケットやワイヤーのトラブルが起こりやすい時期です。そのため、この段階での海外渡航はできるだけ避けた方がよいでしょう。どうしても必要な場合は、応急処置の方法や連絡手段をしっかり確認しておくことが大切です。
調整を重ねる中盤(数ヶ月〜)
矯正治療の調整を月1回ほどのペースで行う中盤では、渡航スケジュールと調整周期をどう合わせるかがポイントです。出発前に前倒しで調整したり、帰国後すぐに予約を入れておくなど、治療が中断しないように計画を立てましょう。
保定期間(リテーナー装着中)
矯正治療が終了し、リテーナーで歯並びを安定させている期間は比較的渡航しやすい時期です。ただし、リテーナーは毎日の装着が欠かせないため、旅行中も必ず装着時間を守ることが必要です。紛失や破損のトラブルがあった場合は、すぐに医院へ連絡し、帰国後の対応について指示を受けましょう。
装置別の対策(ワイヤー/マウスピース)
矯正中に海外へ行くときは、使用している装置の種類によって注意点や準備が変わります。
ワイヤー矯正の場合

ワイヤー矯正では、渡航中に「ワイヤーが飛び出す」「ブラケットが外れる」といったトラブルが起こることがあります。応急処置は、矯正用ワックスでカバーしたり、柔らかい食事に切り替えるのが基本です。無理にワイヤーを切ると悪化するため、必ず帰国後に診察を受けてください。
2ヶ月以上の渡航では、装置を安定化させたり、一時的に保定に切り替える場合もあります。持ち物は矯正用ワックス・歯間ブラシ・小型ミラー・医院からの指示書・痛み止め(要相談)を準備しておくと安心です。
マウスピース型矯正の場合
マウスピース型矯正は、患者さんご自身でアライナーを交換しながら進めていく治療法のため、海外渡航中でも比較的続けやすいのが特徴です。ただし、交換スケジュールが渡航期間と重なる場合には、出発前に追加のアライナーを受け取っておく必要があります。
万が一アライナーを紛失・破損した場合は、原則として直前の番号のアライナーを装着して維持しつつ、速やかに医院へご連絡ください。症例によって対応が異なるため、必ず医師の指示を受けることが大切です。
また注意点として、アタッチメント(歯に取り付ける小さな突起物)やIPR(歯の幅を調整する処置)が必要な段階では、現地で治療を進めるのが難しい場合があります。このようなケースでは、事前に必ず医師へ相談し、渡航計画と治療計画をすり合わせておきましょう。
出発前チェックリスト

矯正中に海外へ行くときは、トラブルを防ぎ、安心して過ごすために事前の準備が欠かせません。以下のチェックリストを確認し、出発前に必要な準備を整えておきましょう。
・出発前の受診
渡航前に必ず来院し、調整の前倒しや装置の安定化を行ってもらいましょう。
・渡航スケジュールの共有
滞在先・期間・連絡手段(メールやアプリ)を医院に伝えておくと安心です。
・予備のアライナーやリテーナー
マウスピース型矯正中の方は、必要に応じて追加アライナーを受け取っておきましょう。
・応急キットの準備
矯正用ワックス、小型ミラー、歯間ブラシ、口内ケア用品、痛み止めなどを携帯します。
・食習慣の見直し
機内食や現地食で着色や装置トラブルが増えやすいため、控える食品を確認しましょう。
・清掃ルーティンの徹底
海外滞在中も歯磨きやうがいを欠かさず行えるよう、携帯用セットを準備します。
・緊急時の連絡方法
医院にメールや写真を送れるよう、スマホ環境を整えておきましょう。
・旅行保険の確認
歯科の応急処置が補償対象かどうか、保険内容を事前に確認しておきます。
・英語フレーズの準備
「ワイヤーが外れました(orthodontic wire came off)」など、簡単な表現をメモしておくと安心です。
・帰国後の予約確保
戻ったらすぐに診てもらえるよう、再診の仮予約を入れておきましょう。
よくある質問(FAQ)
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Q1. 1ヶ月だけの海外出張です。治療は続けられますか?
- 多くの場合は継続可能です。出発前に調整を済ませ、応急キットと連絡手段を準備していただければ安心です。
Q2. 装置が外れたり、ワイヤーが当たって痛いときはどうすれば?
- 矯正用ワックスで保護し、柔らかい食事に切り替えて対応してください。無理に切ったり外したりせず、可能であればすぐに当院へご連絡ください。
Q3. マウスピースを紛失しました。どうすればいいですか?
- 原則として、直前に使用していた番号のアライナーを装着して維持してください。その上で速やかに当院へご連絡をお願いします。症例によって対応が異なります。
Q4. 留学や駐在で2ヶ月以上の滞在を予定しています。
- この場合は一時停止や治療計画の再調整が必要になることがあります。必ず出発前にご相談ください。
Q5. 矯正を始めた直後に海外に行く予定ができました。
- 開始直後は装置トラブルや痛みが出やすいため、海外渡航はリスクが高いです。状況によっては開始時期を遅らせることも検討します。
Q6. 海外で歯科の応急処置を受けた場合、保険は使えますか?
A. ご加入の旅行保険の内容によります。事前に補償範囲に歯科応急処置が含まれているかをご確認ください。
まとめ

矯正治療中に海外へ行く場合、滞在期間や治療の進行段階によって対応は変わります。短期なら大きな問題はありませんが、中長期では一時停止や治療計画の調整が必要になることもあります。大切なのは「出発前に必ず相談し、準備を整えること」です。計画的に進めれば、海外生活や旅行と矯正治療の両立は十分に可能です。
まずは、渡航の予定(時期・期間・目的地)をお気軽にご相談ください。
当院では、一人ひとりに合わせたサポートをご用意していますので、安心して海外渡航に臨めるよう一緒に準備していきましょう。
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