投稿日:2023.4.15
受け口で顎が長い場合は矯正で治る?
皆さん、こんにちは、池袋駅前歯科・矯正歯科です。
「鏡で自分の顔を見た時に顎が長い」そう感じたとことはありませんか?
実はそれ、「受け口」が原因かもしれません。
受け口は皆さんがご存知の通り、歯の噛み合わせが通常とは逆になってしまっている状態のことを指します。
この受け口は、歯列矯正だけで治すことができる場合もありますが、状態によっては外科処置が必要な場合もあります、
今回は、そんな受け口について、原因や処置の方法などを詳しく解説していきます。
目次
受け口になる原因ってなに?
先ほど顎が長くなる原因の一つに「受け口」があるとお伝えしました。
受け口とは歯科専門用語で「下顎前突」もしくは「反対咬合」と言います。
反対咬合とは、不正咬合の一種で異常な噛み合わせのことを指します。
通常は、上の歯と下の歯の噛み合わせを見た時に、上の歯が下の歯より前に出て少し覆い被さる状態で噛み合っています。
しかし、反対咬合ではこの噛み合わせが反対で、下の歯が上の歯よりも前に出て知っている状態のことを言います。
下の歯が上の歯よりも前方に突出してしまっているため、下顎が強調され、顎が長く見えてしまうことがあります。
これは見た目の問題だけでなく、噛む力のバランスが崩れたり、発音がしにくくなるといった機能面にも影響を及ぼすことがあります。
ではなぜ、受け口になるのでしょうか?
原因は大きく分けて、先天的由来と後天的由来の2つに分けられます。
先天的由来
先天的な原因として、遺伝の要素が挙げられます。
これは、両親や祖父母の影響が大きく、親族中で反対咬合の方がいれば、遺伝の可能性が大きいです。
顎の大きさや歯の大きさは特に遺伝の影響に大きく作用されます。
上顎が下顎よりも小さい場合や、一方で上顎よりも下の顎が大きい場合は、受け口になる可能性があります。
後天的由来
普段の生活での癖や習慣が顎の大きさや、位置に影響を及ぼしてしまうこともあります。
例えば、口呼吸、舌の位置、長期の指しゃぶり、歯軋り、頬杖などが挙げられます。
舌の位置は通常、上顎に触れているのが正しいのですが、これが下に落ちてしまっている場合、上顎が刺激されず成長が不十分となり、結果バランスが崩れてしまいます。
口呼吸や長期的にわたる指しゃぶりも同様で、顎の成長を妨げてしまい、バランスが悪くなることで、反対咬合を引き起こしてしまう可能性があります。
こういった日頃の積み重ねが、顎の位置や成長に影響し、受け口を引き起こしている場合があります。
受け口が及ぼすEラインへの影響
美しい横顔の評価の基準としてEライン(エステティックライン)と呼ばれるラインが存在します。
これは、顔を横から見た時に鼻の先端と顎の先端を一直線に結んだ線のことです。
この時に、唇が線よりも少し内側、もしくは線上にある状態が美しい横顔の基準とされています。
必ずしもEラインが適用されるわけではありませんが評価の基準として用いられることが多いです。
受け口の場合、唇の位置がこのEラインよりもかなり内側にある状態です。
唇の位置がEラインよりも2〜4mm程度内側であれば問題ありませんが、それ以上内側にある場合は、Eラインの基準から大きく外れるため、顎が不自然に強調される形になるのです。
顎の長さは矯正で改善できる?
矯正治療では、その問題が起こった原因を理解する必要があります。
例えば、それが歯が原因であるのか、または顎が原因であるのかを正しく診断することです。
顎の位置が正常で歯の傾斜などにより、噛み合わせが反対になっている場合は、歯列矯正で治すことができます。
このように、原因が歯性で噛み合わせが反対になっている場合は歯列矯正で歯を正しい位置に戻すことで、正常な噛み合わせを得ることができます。
歯列矯正では、マウスピース型矯正やワイヤーを用いるマルチブラケット矯正で治療していきます。
また、部分矯正では受け口を治すことが難しく、全体矯正で治療する必要があります。
しかし、骨格に問題がある場合、つまり顎の大きさや位置が原因で受け口なっている場合は、歯列矯正では治すことができません。
下顎が過成長してしまい大きいケースや上顎が十分に成長せずに小さくいケースで噛み合わせが反対になっている場合は外科処置が必要です。
このように歯列矯正のみで治療ができるのか、外科処置が必要であるかどうかは、詳しい診査・診断が必要です。
受け口の原因が歯性であるのか骨格性なのかを正しく調べるために、矯正専門の歯科医院で診査・診断を受けましょう。
当院の治療内容についてはこちら>>>
受け口の具体的な治療方法
受け口の矯正治療の方法は大きく分けて3通りあります。
- ・マウスピース型矯正
- ・マルチブラケット矯正
- ・外科処置
マウスピース型矯正
マウスピース型矯正では透明のマウスピースを使用して、歯を並べていく方法です。
ワイヤーを使用した矯正方法とは異なり、透明で目立ちにくいことから人気の矯正治療方法の一つです。
インビザラインなどがマウスピース型矯正に当てはまります。
マウスピース型矯正は装置の取り外しが可能なため、食事中は装置を外して食べることができます。
そのため、装置が外れるリスクがないことや清掃しやすいため、虫歯になるリスクを回避できます。
しかし、適応される症例に限りがあるため、必ずしもマウスピース型矯正で全ての受け口が治るわけではありません。
当院のマウスピース型矯正についてはこちら>>>
マルチブラケット矯正
ワイヤーを使用したマルチブラケット矯正は、装置が目立ってしまうことがデメリットとして挙げられますが、適応症例の範囲が広く、大きく歯を動かす必要がある場合に活躍します。
マルチブラケット矯正の主な方法としては、上下の歯にゴムをかけて下の歯を後ろに引っ張る方法、もしくはスペースが足りない場合、下の歯を抜歯して後ろに引っ張る方法があります。
当院の表側矯正についてはこちら>>>
当院の裏側矯正についてはこちら>>>
当院のハーフリンガル矯正についてはこちら>>>
外科処置
上顎が小さい場合や顎の位置や大きさに問題がある場合は、歯列矯正だけでは改善することが難しいことがあります。
このような場合、顎の骨自体を手術で調整する外科処置が必要になります。
外科処置を伴う矯正治療になるため「外科矯正」と呼ばれたりもします。
主な手術の方法として、下顎を適切な大きさにカットし、位置を調整しボルトで固定する方法です。
手術には、手術1日+入院期間4日〜の期間が必要です (※あくまで目安となり、病院や担当する歯科医師によって異なります) 。
顎が大きく歪んでいる場合は、「顎変形症」の診断名がつき、保険適応で手術が可能な場合があります。
顎変形症の診断は、見た目だけでなく機能的な改善が必要と診断された場合に限ります。
当院の外科矯正についてはこちら>>>
まとめ
通常は上の歯が下の歯よりも前に出て噛み合っているのが正常な噛み合わせです。
しかし、受け口は、下顎が前に出ている噛み合わせの状態で、顎が長く見える原因になることがあります。
受け口の原因は、遺伝的なものと日頃の習慣が影響する後天的なものに分かれ、歯の噛み合わせや顎の成長が不十分な場合、受け口が進行することがあります。
歯のみに原因がある場合、歯列矯正で改善できることもありますが、顎の骨格自体に問題がある場合は外科処置が必要です。
矯正治療には、マウスピース型矯正やワイヤーを用いるマルチブラケット矯正があり、適応症状に応じた治療が行われます。
外科処置が必要な場合は、手術によって顎の位置を調整することができます。
受け口を引き起こした要因によって治療方法が異なるため診査・診断をしっかりと行う必要があります。
矯正専門の歯科医院でしっかりと検査を受け、自分に合った治療方法を選択することが大切です。
受け口を改善することで、美しい横顔を手にいれ、噛み合わせなどの機能面も改善することが可能です。
また、噛み合わせなどの改善により長期的に安定した状態を手に入れることができるでしょう。
歯並びでお悩みの方はぜひ当院のカウンセリングでご相談くださいね。
当院の治療費用について詳しくはこちら>>>
当院のカウンセリングについて詳しくはこちら>>>