投稿日:2023.2.25
歯ぎしりは矯正で治せる?
「歯ぎしりで歯や顎が痛い。矯正治療をすれば止められるの?」と気になっていませんか?
歯ぎしりは就寝中に強く噛んでいる状態を指し、ほとんどの方が無意識で行っています。
起床時に顎のだるさを感じたり、ご家族やパートナーに指摘されたりして自覚する方が多いのが特徴です。
原因によって対処法が異なりますので、その点も含めてチェックしてみましょう。
こちらのページでは、矯正治療で治せる歯ぎしりのタイプや、歯ぎしりの主な原因、矯正治療以外の治療法などについて分かりやすくまとめました。
お悩みの方はぜひご参考ください。
目次
歯ぎしりの原因によっては矯正治療で改善可能!
歯ぎしりはほとんどの方が行っており、力の強さ、動かし方、音の有無、ダメージの種類などに差があります。
治療が必要かどうかも状態によって決まりますので、気になる方は一度歯科医院へご相談ください。
原因がいくつか存在し、正しく対処しないと改善が難しいトラブルです。
状態によっては、放置することでお口のなかだけでなく全身の不調にもつながるため注意しましょう。
原因が「歯」にある場合は、矯正治療で改善が可能です。
歯ぎしりの主な原因
歯ぎしりを引き起こす主な原因として、以下の4つが挙げられます。
歯並びの悪さ
歯並びが悪いと、虫歯や歯周病、口内炎といったトラブルがおこりやすくなり、それらが肉体的ストレスとなって歯ぎしりにつながることがあります。
虫歯や歯周病の重症化や、それによる歯の損失は、歯並びや噛み合わせが余計に悪くなる原因です。
悪循環を引き起こさないためにも、早めの改善をおすすめします。
噛み合わせの悪さ
噛み合わせが崩れていると、一部の歯や顎関節に大きな負担がかかります。
うまく噛めない環境がストレスとなって歯ぎしりにつながることがありますので注意しましょう。
姿勢の悪さ
猫背やストレートネックだと、頭が前に出てしまい、重力によって下顎が安静位よりも前にズレている状態が続きます。
噛み合わせが崩れるだけでなく顎関節にも大きな負担がかかり、歯ぎしりにつながります。
精神的ストレス
精神的ストレスは、人間関係や環境の変化によって増加する傾向にあります。
緊張や不安を感じているときは、人は噛みしめている時間が長くなり、歯や顎関節への負担が大きくなるので注意しましょう。
不眠や生活リズムが崩れると、より歯ぎしりにつながりやすくなります。
あなたはどのタイプ?歯ぎしりの種類について
歯ぎしりは4つの種類に分類されます。
お悩みの方は、この機会にどのタイプなのかをチェックしてみましょう。
グライディングタイプ
噛みしめた状態で下顎全体を大きく動かすタイプです。
「ギリギリ」と大きな音が鳴るのが特徴で、強い圧が歯にかかった状態で下顎が大きく動くため、歯や顎関節のトラブルにつながりやすい傾向にあります。
タッピングタイプ
上下の歯をぶつけるタイプです。
常に噛みしめているのではなく、ときどき上下の歯をぶつけるのが特徴です。
「カチカチ」と音が鳴り、強さによっては歯のトラブルにつながります。
クレンチングタイプ
強く噛みしめるタイプです。
スポーツをやっている人に多くみられ、噛みしめるのが癖になっているのが原因である場合も珍しくありません。
歯に強い圧がかかっている状態が続くため、歯のトラブルにつながりやすく、起床時に顎全体のだるさや痛みを感じることもあります。
ナッシングタイプ
特定の歯をきしませるタイプです。
グライディングタイプより下顎の動きは小さく「キリキリ」「キシキシ」といった音が鳴るのが特徴です。
特定の歯やその位置によっては顎関節に負担がかかる傾向にあります。
歯ぎしりの放置は危険!どんなトラブルにつながる?
引き起こされるトラブルはお口のなかに関することがほとんどですが、結果的に全身に影響することもあるため、できるだけ早めの改善をおすすめします。
どのようなトラブルがおこるのかを、以下でくわしくみていきましょう。
歯のヒビや破折
歯ぎしりによって強い圧がかかる歯は、ヒビや破折といったトラブルを引き起こす場合があります。
歯にかかる圧は個人差があり、同じタイプでもトラブルの発生までの時間・程度は異なるので注意しましょう。
過去に神経をとった歯は、神経がある歯よりも脆くなっているため、ヒビや破折がおこるリスクが高めです。
人によっては神経がある歯にトラブルが発生することもあり、その場合強い痛みを感じる可能性があります。
顎関節症
顎関節を構成する骨や関節円板、靱帯、周囲の筋肉などに異常がおこると、顎関節症を発症します。
主な症状として顎関節周囲の痛みや開口障害が挙げられ、タイプによって治療法が異なるのが特徴です。
開口障害があることで食事やお手入れ、歯科治療が難しくなります。
重症化した場合やタイプによっては手術が必要です。
歯並びの崩れ
歯に強い圧がかかり続けると、歯の周囲にある歯根膜や歯槽骨へのダメージが増えて、歯周病や歯のグラつきにつながることがあります。
歯のグラつきは歯並びが崩れる大きな原因となるため注意が必要です。
周囲への悪影響
音が鳴るタイプの歯ぎしりは、周囲の人の睡眠を妨害する可能性が高めです。
睡眠不足はストレスにつながりやすく、イライラした状態が続いたり、仕事の効率が落ちたりするなどさまざまなトラブルを引き起こします。
家族やパートナーと一緒に寝ているという方は、早めの対策を心がけましょう。
歯ぎしりの矯正治療以外の対処法
矯正治療がすぐにできない場合や、そこまで歯並びや噛み合わせに問題がない場合は、以下の方法で歯ぎしりの予防や緩和が可能です。
一つだけでは解決できない場合もあるので、組み合わせて行うなど工夫をしましょう。
噛み合わせの調整・詰め物や被せ物のやり直し
噛み合わせ面の形を調節することで、噛み合わせが安定し、歯ぎしりが改善されることがあります。
削る部位は、主に詰め物や被せ物といった人工物です。
それらに変形がみられる場合は、二次カリエス(再び虫歯ができること)のリスクもあるため、詰め物や被せ物のやり直しをおすすめします。
天然歯を大きく削る必要がある場合や、調整すべき部位が複数ある場合は、矯正治療もしくはナイトガードの使用をご提案することがあります。
ナイトガードの使用
ナイトガードは、歯ぎしり専用のマウスピースです。
就寝中に装着することで上下の歯の接触を防げます。
歯科医院で型取りをしたあと1~2週間で完成しますので、比較的早い対策方法といえるでしょう。
起きている間も使用可能ですが、ある程度の厚みがあり、見た目や発音に影響することがあります。
在宅ワークや接客業ではない方で「気づいたら歯をくいしばっている」というお悩みがあれば、できるだけ長時間つけておくことをおすすめします。
ストレスの原因を解決する
歯ぎしりは、身体的・精神的ストレスが原因となっておこるケースがほとんどです。
歯並びや噛み合わせの崩れによる顎関節症や口内炎などは身体的ストレスにつながりますが、使いにくさや痛みは精神的ストレスを増加させる要因であるため注意が必要です。
人間関係や働く環境、睡眠不足など、精神的ストレスを引き起こす要因はたくさん存在します。
何に対してストレスを感じているのかをこの機会にチェックし、できるだけ解決に向けて行動するようにしましょう。
歯並びが気になる場合は嚙み合わせが原因かも
歯ぎしりの原因はいくつか存在し、複数あてはまる方も少なくありません。
嚙み合わせが原因であれば、矯正治療をすることで改善する可能性があります。
「歯並びも食いしばりも気になる!」という方は是非カウンセリングへお越しください。